第5話彼女3

だらだらとしながらも24才を迎えた

この時はもうバイトはしてませんでした

時代はバブル真っ盛り

これまで所有した車は、鉄仮面スカイライン、トレノ、プレリュード、ランクル、マークII、インテグラ、ポルシェ944、セリカGT4、イクリプス、チェイサー、180SX、シルビア、ブルーバードを買い替えながら常に3台所有しながらころころ乗り回していた

中でもプレリュードには感慨深いものがある

ナンパした子はこの車と決めていた


話が逸れたが、本命?の彼女とは家族ぐるみでの付き合いとなっていった

というか、母親同士が仲良くなっていった


ちなみに嫁となる人とはこの時期に知り合うことになる


ある時、旅行に行く事になった

場所は弥彦温泉

高速降りて一般道へ

鳥居をくぐり抜ける場所があった

彼女が

「車停めて!」

いつもは声なんて荒げた事ないのに、どうしたんだろう?と思いながら停めた

すると、降りて鳥居の先に歩いて待っている

なんだったろうとは思ったが気にもせず、何事もなかったように温泉場へ


この時期友人やら先輩方の結婚ラッシュが続いた

初めて結婚という事を意識し始めた


だらだらと関係が続いていた彼女に申し込もうかとした矢先


取引先の中に熱狂的なある宗教の信者がいた

毎回回訪するたびに勧誘?みたいな話をされていた

なんだかんだで夜一緒に呑みに行く約束した

連れて行かされたのは、集会場所だった

なんか場違いなところに来てしまったなぁなんて思いながら周りを見回した


見覚えのある人が・・・


彼女だった


6年一緒だったけど知らなかった

なんだかショックだったのを覚えている


まあ自由だからいいのだけど


集会が終わり、彼女の元に

「黙っててごめんなさい」

なんで謝るのかわからなかった

自分が無宗教だからかなぁなんて軽く考えていた

彼女のお母さんもいたんだっけ


それからしばらくの間会いに来てくれなくなった

当時は携帯がなくポケベルの時代

いつもなら月曜日の朝になると

「頑張って」

来るときには

「行くね」

って当たり前のように送ってくれていた

それさえなくなっていった

ある夜美味しい居酒屋があるからと友達と行くと



混雑した店内に入るとカップルの横の席に通された


ん・・・

彼女だ!!


横に座ってる男、誰?


頭の中真っ白になった


この時の事は未だに鮮明に覚えている


有無を言わさず、男に殴りかかった

というより、足蹴りしてた

殴りつけたのは倒れてからだった

馬乗りになりこれでもかというくらい殴りつけていた

その時はまったく周りの声なんて入ってこなかった

結局、警察沙汰になる

示談になるんだけど・・・


それが彼女を見たのは最後になる

結局彼女はその男の人と結婚した


らしい


後から聞いた話

もともと結婚相手は同じ宗教の人って決めていたみたい、というかそういう人じゃなければ親が許さなかった

これはうちのお袋から聞いた

別に自分はよかったんだけど・・・


暗くなってしまったので、この時の彼女との面白いエピソードが


たまには東京に出向いて、ご飯でも食べますかってなって東京の繁華街へ


当時、芸能人のスキャンダルなんかを掲載していたフライデーやフォーカスなんていう雑誌があった


友達から連絡が

フォーカスに載ってんのお前じゃね?

相手は彼女だろ?


雑誌買って見た

誰がどう見ても自分と彼女だ


見出しには

永瀬正敏と国民的アイドル浅香唯が夜の街で堂々と密会!!



当たり前です、一般人なんですから!


多分今でも家探せばあると思うこの雑誌




今思うとこの時代の自分はやってはいけないことを当たり前のようにやっていた

彼女がいるにも関わらず、いろんな女性に手を出しては別れ・・・

というか捨ててきた

地元のディスコに夜な夜な出かけては1人で来ている女性をナンパして海見に行こうと連れ出し、流れでホテルへ

次の日は仕事だから朝方帰るみたいな

ちなみにディスコには家から歩いていける距離だった

先輩から連絡あって今から来てくれと言われ、行った時もあった

成功?ばかりではなかった

ホテルに置き去りにしていった女性のお兄さんから呼び出され痛い目にあいそうにもなったり、今でいうストーカーみたいな事もされた


正直、この彼女には浮気はバレていた

と思う

でも面と向かって言われた事なかった

それをいいことに遊びまくっていた


今でも思うのは、彼女よりいい女の子見つけようとか彼女に物足りなさとかはなかった

じゃあ浮気するなよとなるんだけど、あの時の自分は違う女の子と知り合い今の彼女以上の人はいないって、確認してたように思う

なんだか一緒にいて、安らげる場所というか、人だった


ありがとう



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