第3話彼女

第1話の女の子ではないです


自分には18才から6年間付き合った女の子がいた

浮気はいっぱいしたけど、その女の子は自分以外には絶対に触れさせたくなかった

今思うと結婚の事、なんで考えなかったのか不思議である

まあ後々ややこしい事になるんだが


ちなみに初体験は中学卒業後の3月31日

中学時代の憧れてた1つ年上の先輩

映画見た帰りに、自転車2ケツして駅から遠いホテルに行った

汗だくになって眠たかったのを覚えている

ホテルのシステムが分からず、入口で人呼んで入ろうとしたら

「未成年は入れないよ」

と言われ、とっさに

「具合悪くなったので休みたいんです」

って先輩が言って強引に入った

そこから自分のナンパ人生が始まってしまう


話が逸れたが、その女の子とは本業の方で知り合った

まだ当時は昼コンなんて言葉はなかったが、よく会社の先輩達とやっていた

大体は駅ビルの中にいる美容部員や大型店の中にいる可愛い人見つけて声かけて開催していた

ある時先輩からいくら声掛けてもダメな子がいるからなんとかしてっていう無茶苦茶な事言われてそのお店に行った


駅前の小さな薬局だった

今みたいにまだドラッグチェーン店が少ない時代である

「今日は〇〇が急遽来れなくなったので代わりにお伺いしました〜」

みたいな感じで店主に挨拶して売り場見渡すとやけに小さな女の子がいた


一瞬、なんで浅香唯がいるの?

って思った

身長140センチあるかないか

後から聞いたら143センチだった

意外にも相手から声をかけてきた

「これとこれが無いので注文お願いします」

いやいやそれどころじゃない、あんまりにも可愛すぎて何を頼まれたか忘れた


とそこにもう1人の従業員のおばさんが

「お兄さん、見とれてないで仕事して!」

今思えば、このおばさんがキューピッドになる


初日は何も出来ず、先輩に報告

しばらくの間そこのお店担当してって


2回目の回訪

とりあえず自分の名刺に電話番号書いて渡す事に

店主、おばさんのガードが固く渡す隙がない

するとおばさんが

「なんか渡すもんあるんだろ!私に預けときな!」

なんて男前なんだ!

ってか、おばさんに捨てられるんだろうな


3回目の回訪

いきなり彼女の方から

「いついます?」

自分

「 ? 」

彼女

「勇気出して電話したんですけど、いつもいないみたいで」

という話をバックヤードというか小さな離れ?小屋?みたいなところで話しているとおばさんが来て

「あんたが電話番号教えなさいよ!」

と言ってくれて、その夜公衆電話からかけた

当時は携帯なんてない時代だから家に電話するのに勇気がいる


いろんな話して、ディズニーランドに行く約束した


先輩には

「自分には無理でした」

って報告した


ディズニーランド

この時、バイトもしていたんだけど前日の夜は休んで彼女とのデートにあてた

自分の家から彼女の家までは1時間

当時はナビがないから家に着くのは地図帳見て、必死になって探した

家の前に着くともう立って待っていた

最初、わざわざ休み取ってくれてありがとうってみたいな会話から始まった気がする

休日だった事もあり駐車場が混雑していた

入園

彼女は初めてだった

確か最初のアトラクションは何故かゴーカート

並んでる最中、ちょっとした騒ぎになり2人で帽子を探しに行ったのはいい思い出

夕方6時

なんだか彼女がそわそわしてる

話をしても上の空

「どうしたの?」

「門限あるの」

「何時?」

「8時」

今から出てもギリギリじゃん

「今から帰っても着かないかも」

「お願いだから時間通りに着いて」


帰り道

帰りの車の中では早く帰らないといけないという気持ちだけであまり話も出来ずというか、しなかった

門限前には着いて無事に帰って行った


電話があり、今日のお礼を言われた

いろいろ話をしているうちに最近都内から千葉の方に引っ越してきたようだった

今度は海が見たいから連れて行ってみたいな感じで電話は終わった


ちなみに担当外のお店だったけど、半年くらい回訪してた


夜の海

自分がバイトやらなんやらしていたり、彼女が日曜休みにできないため駄目なんだなぁなんて感じ始めてた矢先、彼女から

「夜の海が見たい」

「だって門限あるから夜なんて無理でしょ?」

「抜け出してくるから大丈夫」

もうそん時は嬉しくて後先考えず

「何時にする?」

「親が11時には寝るから11時半で」

「いつにする?」

「今日、今から」

「い、今から?」

「そう今から、だめ?」

確かまだ月曜日で、自分的には1番辛い曜日だからほんの少し考えたけど

「いいよ!迎えに行くね」

って流れになって向かった

なんかわからないけど、速攻でお風呂に入った記憶がある

家の近くにいると、懐中電灯を持っている小学生くらいの人が

わかったらしく懐中電灯でこちらを照らしてくる

眩しいんですけど


銚子の海

今思えば九十九里の方が近かった

当時乗っていた車はスカイラインジャパン

たしか燃費が悪くリッター5キロだったと思う

今と違って夜中までやっているガソリンスタンドなんかあんまりなく冷や冷やしながら行った

ましてやコンビニなんかない時代である

途中で、今ではほとんど見かけないドライブインでジュース買って行った

暗い道のりの最中、いきなり懐中電灯を助手席から照らし出しネギ畑があるだの、なんだか1人でテンション上げてはしゃいでいる姿は可愛かった

当時はドライブっていうと海に行ったりするのが定番だった

海に着くとカバンの中からいきなり線香花火出してきて

「花火しよ!」

って線香花火?

思わず笑った

「ごめんなさい、ライター忘れちゃいました」

いやいや自分タバコ吸うからライターくらい持ってるし

なんかディズニーランドよりテンション高かった

何事もなく家路に



着くわけないです


朝方4時に玄関の前にお父さんが

「今日の事話したい事あるから夜うちに来るように」


家に招かれ?家の中に

いきなり殺虫剤キンチョールを吹き付けられ

「お前みたいな害虫と付き合うために娘を今まで育ててきたのではない!」

と一喝

なぜキンチョール?

言い訳することすら出来ず頭下げてた

良いか悪いかわからないけど良い思い出である


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る