17 神経

 我が日々の不調は大概がその自律神経の不調である。また、自律神経系が交感神経と副交感神経に大別されるのは、よもや周知の事実である。

 私はここにある地獄を見出さざるを得ない。

 すなわち、私の抱える存在の二元論的対立公式への信奉と、歯車で芥川が見た偶然への遭遇に対する漠然とした未知なる不安。そしてユングの提唱した「意味ある偶然の一致」に対する地獄的解釈である。

 私は神経によって生き、感じ、そして今この時も絶えず魂を犯され続けている。

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