15 ソドムとゴモラ
我々はソドムとゴモラの住人である。そこまで堕落していない、と憤慨する諸君もあろう。されど、世界を眺めてみるがいい。我々の世界とソドムとゴモラの間に、エデンの園と我々の世界ほど大した違いもなかろう?
我々はソドムとゴモラの末路を知っている。そしてそれを信仰さえしている。多様な形で我々が救済を求めるのも、我々がそこの民だと薄々ながら勘付いている罪悪感の産物といってもよかろう。
我々はソドムとゴモラを軽蔑している。それを知りながら、我々は異なるとまるで無邪気に、そして必死に自らに言い聞かせるように。
エデンの園に還りたいのであれば、我々はその悪徳より何より、まず智慧の果実を手放さなければならぬ。
しかし、我々は、この智慧の果実なしでは、生きていくことすらままならない。
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