憧れのアーティストの曲を奏でていた真由子の元へアキから連絡が来た。

どうやら、渡したいものがあるらしい。


アキが指定したところへ向かうと、既にアキは待っていた。


「これ。」

アキは1枚の紙を真由子に渡す。そこにはぎっしりと文字が詰まっている。


「…詞?」

「これで有名になってよ。」

アキは真由子に詞を書いたのだ。再会してから日は浅いのに。

「え……でも………。」

「作詞、AKKOって忘れないでね。」

アキが笑いながら付け足す。


「ありがと……」

「もー!真由子はそうやってすぐ泣く!」

呆れながらもアキは真由子の頭をポンっとする。


「絶対、有名になってね。応援してる。」

「アキも……有名になってね。」

「真由子より早く有名になって、すごい賞貰うわ。」

「うん。」

真由子はうなずいて

「お互い、有名になって一緒にテレビに出演しようね!」

「目標高すぎだろ……」

2人は笑い合った。



しかし、こうやって笑い合えるのも、この日が最後になってしまった。

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