3
憧れのアーティストの曲を奏でていた真由子の元へアキから連絡が来た。
どうやら、渡したいものがあるらしい。
アキが指定したところへ向かうと、既にアキは待っていた。
「これ。」
アキは1枚の紙を真由子に渡す。そこにはぎっしりと文字が詰まっている。
「…詞?」
「これで有名になってよ。」
アキは真由子に詞を書いたのだ。再会してから日は浅いのに。
「え……でも………。」
「作詞、AKKOって忘れないでね。」
アキが笑いながら付け足す。
「ありがと……」
「もー!真由子はそうやってすぐ泣く!」
呆れながらもアキは真由子の頭をポンっとする。
「絶対、有名になってね。応援してる。」
「アキも……有名になってね。」
「真由子より早く有名になって、すごい賞貰うわ。」
「うん。」
真由子はうなずいて
「お互い、有名になって一緒にテレビに出演しようね!」
「目標高すぎだろ……」
2人は笑い合った。
しかし、こうやって笑い合えるのも、この日が最後になってしまった。
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