幕間1.スキルってなーに?


???「やっほー、見てるかーい!見物人共オーディエンス!!

いやー、苦節何十年、やっとこのアトラントチャンネル、開設に漕ぎ着けましたとも!拍手!888888888!」


???「おい、悪ふざけしたいだけならオレは帰らせて貰うぞ?」


???「悪ふざけだなんてとんでもない!いつだって私は真面目ですよ!

それよりもまずは自己紹介ですよ、自己紹介!見物人オーディエンスのみんなに名前だけでも覚えて帰って貰わないとね!

ということで、私は、あー、実況の匿名希望K!

そしてこちらの覗き魔こと、容疑者Mの2人でお送r…、ちょ、ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ー!!やめ!痛い!痛い痛い痛い…!!」


覗き魔M「ふざけるのなら帰ると言った筈だ。」


実況K「帰るのなら暴力なんか振るわずに帰って下さいーーーっ!!

清く健全なこのチャンネルでは世界一の超絶美少女に暴力とかNGですーーーっ!!

ってア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!や、やめてくださいーーー!!私が悪かっ、ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ーーーッ!」


コホン。


実況K「さ、気を取り直して改めて。

うん、そろそろちゃんとやらないと私の顔の形が瓢箪みたいにくびれちゃいそうだからね。」

実況K「くびれていいのはウエストだけだっての。」

実況K「じゃなくて、はい!まずはこのチャンネルの紹介だけど、基本的には私がゲストの方を拉致っt…、コホン。

じゃなくて!招待して!我らが異世界アトラントを紹介していくチャンネルだよ!」

実況K「この異世界アトラントにはスキルとかモンスターとかダンジョンとか不思議がいーっぱい!それを面白可笑しく解説していく楽しいチャンネル、それがアトラントチャンネルー!!」

実況K「わー、拍手ぅー!88888!」


覗き魔M「ということだそうだ。まず手始めにこの世界のシステムの根幹を為すスキルとその扱いについて解説していく。」

覗き魔M「そしてスキルの効力とスキルランクの対応、スキルが周囲に与える影響とその持続時間について…、なんだ、その目は?」


実況K「いえー、なんでもー。ただ無愛想で堅苦しくて小難しくて面倒臭そうな話始まったなーって。」


覗き魔M「…。」

実況K「…。」


覗き魔M「何故、よりにもよってオレを選んだんだ…、、、」

実況K「よりにもよってあなたしかOK貰えなかったからですぅー!

こういうのとか絶対エンマの役目の筈なのに、あいつ仕事を貯めすぎて手が離せないとか抜かしやがりました。」

覗き魔M「…。仕事を貯め込んでいるのは事実だろうが、今頃手を離せないどころか、手もつけてないだろ。」

実況K「はい、なので断りやがった2号くんに、交換条件としてエンマを見張っておくように指示しました。」

覗き魔M「あの2人か…。はぁ…、何故2人してサボると思わない…?」


実況K「えっ…。マジ?」

覗き魔M(静かに頷く)


実況K「仕方ない…、『警告:デッドorチョコミントアイス。』

ま、これで働くっしょ。

か、ほんとに働かなかったらチョコミントの魔獣をけしかけるだけだし。」


実況K「さ、密告者さん、解説を再開しましょうか!」


覗き魔M「…、再開も何も始まってないだろ。」

実況K「ヘイ!シャラップ、ユー、ガイズ!

元はと言えばあなたのやる気のなさと無表情でこうなってるんですから、その変どう思ってるんです??」

覗き魔M「なんだそのノリは…。」

実況K「まだ第一回目でどんなキャラで行くか定まってないだけですー!!

とりあえずあなたのキャラを決めるためにも、盛り上げるためにも、スーパーズッキュンLove200%を踊りましょうかっ!」

覗き魔M「す、スーパーずっきゅん…、何だそれは?踊ると思ってるのか?」


『スキル、スーパーズッキュンLove200%の心得(S)を獲得しました。』


実況K「まあスキルの実践!ってなわけですよ!

今まで出来なかったことが、あら不思議!スキルのおかげで完璧に!ってなるから注目を集めるんです。」

覗き魔M「こんな下らないことのためにSランクスキルを…、、、」

実況K「はい、うだうだ言ってないで、行きますよ。

ワンツースリー、イェスっ!ズッキュンズッキュン!スーパーズキュキュン!あなたに溢れるアイLove撃ち抜くトゥーユー、イェス!!」

実況K「完璧じゃないですか。引くわー、、、」


覗き魔M「…、、、」

覗き魔M「スキルを使えば誰でもこんな風に出来なかったことがいきなり出来てしまったりする。」


実況K「あ、恥ずかしさ誤魔化すためにスキルの解説始めた。」


覗き魔M「おい黙ってろ。まあいい。

スキルにはこんなクソみたいなもの以外にも、ちゃんと役にたつやつが沢山ある。」

実況K「そうですね、スキルは大雑把に分けて3つに分けることができます。」

実況K「1つが、心得スキルに代表されるマスタースキル!

これがあればなんでもできるっ!」

実況K「そして2つ目が、これぞスキルってな感じのアクティブスキル!

これもあればなんでもできるっ!」

実況K「そして最後がパッシブスキル!

これは、あー、、、なんでもは出来ない?」


実況K「まあだいたいこんな感じよね!」

覗き魔M「酷すぎる…、、、」

実況K「今の説明で分からなかったって人はこの怪しいのが説明してくれるからそれを聞いてね。いや、オレ分かるしって人はザーっと3分くらい飛ばしちゃってくれいっ!」

実況K「ってわけではいっ!あとは任せたっ!」

覗き魔M「…、ああクソ、文句を言っても仕方ないか。」


覗き魔M「いいか、要点だけ解説していく。先程も言ったがスキルはマスタースキル、アクティブスキル、パッシブスキルに分けることができる。」

覗き魔M「まずはマスタースキルだ。」

覗き魔M「これは説明書のようなスキルと思えばいい。」

覗き魔M「例えば、泳げなかった奴が泳げるように、剣を振るったことも無いものが剣を扱えるように、そのスキルに対応する行動をマスターするスキルだ。」

覗き魔M「注意点としては知識や経験のようなスキルで、この世界に実際に影響を与えるスキルではない。」

覗き魔M「つまり、『空の飛び方心得』というスキルがあったとして、鳥のような翼の動かし方を真似れるようになるだけで、翼を持たなければ飛ぶことはできん。」


覗き魔M「次にアクティブスキル。」

覗き魔M「所謂スキルと言われて想像するものと大差ない。」

覗き魔M「自身のマナやスタミナなどを消費をして繰り出す技などがこのカテゴリに入る。」

覗き魔M「例えば剣を振るうスキルの『スラッシュ』。マスタースキルを習得すれば全く同じように剣を振ることができるが、スキルのサポートがある分『スラッシュ』の方が高威力の攻撃となる。」


覗き魔M「最後がパッシブスキル。」

覗き魔M「このスキルを取得することで、対応するステータスが伸ばすことができたり、各種耐性などの特性を獲得することができる。」

覗き魔M「最も基本的なスキルと言っても過言ではないな。シンプルに言えば自己強化スキルだ。」

覗き魔M「注意点があるとすればこのスキルはオンオフの切り替えが不可能ということか。殆どはステータスのプラス補正のみで気になることはないが、例えば『気配軽減』のようなスキルで影が薄くなることなどが考えられる。」


覗き魔M「これで満足か?」

実況K「早い。もっと丁寧に。まだ2分も経ってないじゃん。カップラーメンまだ出来上がってないの」

覗き魔M「仮に3分かけたとして、それではカップラーメンが完成して終わりだぞ?食べてる時間はない。」

実況K「えー?2分の方が美味いんだよ、知らないの?そこから1分で食べれば3分じゃん?」


実況K「ってことで頂きまーすっ!」

実況K「ズルズル、はー、美味しっ!あ、あんたにはあげないからね。」

覗き魔M「そうか…、10秒経過。」

実況K「え?ちょ、待っ、ズルズル、ズルズル…、、、」

覗き魔M「30秒経過。」

実況K「ズッ、ズゾッズゾゾゾゾ…、ッ!!アツッ!!ズゾ…、ゲホッ!ゴホッゴホッ、アツイ…、、、」

覗き魔M「1分経過。」

実況K「ズゾゾ…シクシク、カップラーメンくらいゆっくり食べたいよぉ…、ヒック、ヒック、、、」


実況K「口の中、火傷ちまちた」

覗き魔M「そうか、スキルの解説を再開しようか。」

実況K「火傷ちまちた。」

覗き魔M「全く自業自得だな。」

実況K「や け ど 、し ま し た 。

誰かさんが、急かしたせいで。」

覗き魔M「悪かった、悪かった…、」

覗き魔M「…。そう言えば、お前、『火傷無効』持ってるよな?」


実況K「…。」

覗き魔M「…。」


実況K「えー、どこまで説明しまたっけね?」

実況K「あー、そうそう!スキルがマスターとアクティブとあとなんかに分けれるってとこまでね!」

実況K「なら次はスキルランクの説明ですね!」

実況K「えーと、スキルのランク一覧ですけど、こんな感じになってます。はいっ、どーぞ!」


スキルランク一覧(コピペ)

エラースキル(E) :スキル足りえない

初歩スキル(D) :日常生活レベル

初級スキル(C) :半人前程度

中級スキル(B) :標準レベル

上級スキル(A) :兵器レベル

超級スキル(S) :災害レベル

規格外スキル(EX) :測定不能


実況K「いやー、いい感じにまとめてくれたスタッフさんに感謝ですね!

ま、私ですけどー!わー、照れる照れるー。」

実況K「ってか超級スキルとか災害レベルってぱないですよねー!」

覗き魔M「…。」

実況K「ですよねー…?おーい?まだ怒ってらっしゃる…??」

覗き魔M「『火傷無効』を持ってるお前を煮え滾る熱湯の中に突き落としても、問題ないわけだ。」

実況K「え?ちょっとそういうバラエティー的なノリは私の担当じゃないって言うか…、、、」

覗き魔M「いいじゃないか。そっちのがお前が言う通り盛り上がるだろう?」

実況K「え、ちょ、目がマジなんすけど…。そんな怒ることじゃなかったくない?」

実況K「ヤバいヤバい…、ってことで今日のアトラントチャンネルはここまで!」

実況K「見物人オーディエンスの皆はスキルについてよく理解できたかな?」

実況K「理解できたぜ!って見物人オーディエンスはチャンネル登録と高評価とその他SNSで拡散よろしくだぜっ!」

実況K「ってことでさらばっ!」


実況K「あれ?なにこのバスタブ?いや、沸騰してるのは流石に不味くない?マジで?

って、ちょ、アッつァーーーーーー!!!!!

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