ふしだら女の主従


「さて大事な話はここまでですが、このことに対してなにか質問はありますか?」


 ビクトリアさんが、

「では、あるじ殿を押し倒してもよいのか?」

「それはマスターの気持ち次第です。私たちは常にお願いする立場です」


 サリーさんが、

「では、お嬢様を誘惑すればよいのですね」

「そういうことです、お二人はその手のことは私よりお上手のはず、できれば私にもご教授願いたいと思います」


 ではお茶でもいたしましょう……って、アリスさん、私の質問は……


 私たちはお茶をしています。

 皆さん、その格好はなんとかなりませんか?


 今、私はそんな気にならないのです……が……

 その気にならないの……

 目の前に……


 ええい、なるようになれ。

 私はもうやけくそです、おトイレの火事です。


「アリスさん、案内しなさい!」


 ビクトリアさんとサリーさんは、すっきりとした顔でバスロープを着こんでいます。

 アリスさんは口をとんがらして、すねています。


 だっていくらなんでも、私はロリコンではありません。

 アリスさんの頭をなでて、ほっぺにキスをしてあげ、あとで一緒にお風呂に入りましょう。

 と言うと、瞬時に機嫌が直りました。


 その後、私を除く三人は、和気あいあいとおしゃべりをしています。

 私のことで、あることないこと、堂々と情報交換しています。


 アリスさんは二人から、生々しい情報を仕入れています。

 幼いアリスさんにそんなこと教えないでください。


 私が怒ると「アリスが聞くのだ」

 と、ビクトリアさんが答えます

 ビクトリアさん、貴女も大人なのですよ、それもとんでもない大人でしょ!


 サリーさんは、

「私が幼い頃は、もっと詳しく教えられたわ」

 貴女のご両親はどんな躾をしたのですか!


 だいたいアリスさんは幾つですか?

 と、聞くと、「アリス・リディルの七歳の写真をもとに、十四歳の状態を推定して製造されました」といいます。


 どおりで、見たことのある顔立ちだと思ったわけです。

 不思議の国のアリスが、目の前にいるのですから。


 でも……

 だれがアリスさん作ったのでしょう、この変態アンドロイド娘を!


 その後、四人でお風呂へいきました。

 四畳程度の風呂ではありますが、二畳の湯船と二畳の洗い場です。


 狭いながらも裸の付き合いとなり、汗を洗い落しました。

 裸を見せあい、先程の行為と相まって、私たちはピンクが漂う『ふしだら女の主従』となりました。


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