第26話 聖川香澄の華麗なる一日

おはようございます。

聖川香澄です。

今日は私の一日を紹介します。


4:30 起床

軽く身支度を整えてから自宅マンションの中庭へ移動。


5:00 早朝ラブラブランニング

「そうちゃん、おはよう。」

「ん。」

中庭でそうちゃんと密着ストレッチ。


「い、痛いよ。そうちゃん、も、もっと優しく押してよ。」


「んぐぐ、はあはあ。ん〜ふぅ、はあはあ。」


パン!


「朝っぱらから変な声出すな。」


最初は全くついていけてなかったランニングもなんとかついていけるようになりました。

まあ、そうちゃんはかなりゆっくり走ってくれてるんだろうけどね。

そうちゃんとゆっくり一緒にいられる時間ってこの時くらいしかないし。


6:00 帰宅


シャワーを浴びてから朝食を摂ります。

「お母さん、おはよう。」

朝食の準備をしてくれてるお母さんに挨拶しつつ、お手伝い。

「おはよう。お父さんのコーヒー淹れてくれる?」

「わかった。」

お父さんのコーヒーを淹れるのは私の仕事。お母さんが淹れるより喜んでくれるからだって。親バカだね。

「香澄、おはよう。今日もソウくんと走ってきたのか?」

「お父さん、おはよう。そうだよ。」

「朝から幸せそうな笑顔だね。」

お父さんは新聞を読みながら笑いかけてくる。

あ、新聞読みながらだとさぁ〜

「ご飯食べるか、新聞読むかハッキリしてくれる!」

ほら、お母さんに怒られた。

「はい、先にいただきます。」

毎朝よくやるよ。


7:30 登校


「いってきます。清香も遅刻しないようにね。」

「お姉ちゃんが出るの早過ぎなんだよ。お兄ちゃんと一緒にいる時間なんで3分くらいじゃん。」

「う・る・さ・い!」

中2の妹に悪態をつかれるのもいつものこと。

確かにね。玄関から下の自転車置き場までしか一緒にいられませんよ?


玄関を開けてしばらくするとそうちゃんが出てきた。

「そうちゃん。」

「行くか。」


一緒にエレベーターに乗り1階まで。

「じゃあな。」

はい、そうちゃんタイム終了です。


駅まではバスで5分くらい。

改札付近で小説を読みながら時間を潰していると。

「あ、あの!」

顔を上げると他校の制服に身を包んだ見知らぬ高校生。

「毎朝あなたを見ていて、綺麗な人だなって。で、友達からでいいのでお付き合いしてもらえませんか?」

「ごめんなさい。私将来を(勝手に)約束した人がいますから。」

そう答えて、再び小説に目を落とす。

なるべく素っ気なく答える

冷たい?でもね、毎朝これが3回はあるんだよ?

みやびちゃん、早くきてよ〜(泣)


8:10 学校到着


「おはようございます。」

今朝は校門に生徒会の人達が立って挨拶をしている。

ちょっと気まずいかも。

なぜって?昨日、会長さんに告白されてお断りしたからです。

あ、向こう気まずそう。

こちらを一旦見てから場所を移動した。

そのかわりに副会長さんが私の前にやってきた。

「香澄、おはよう。昨日は古橋くん振ったんだって?あんた入学して何人振ったのよ?」

綾姉⁈声大きいから!

ほら、会長さん涙目だよ?


「綾姉おはよう。ちょっと声大きいょ。みんなこっち見てるから。」

綾姉はとってもサバサバした性格だから男女問わず人気がある。


「綾音先輩、おはようございます。」

ここにも綾音ファンクラブの会員さんがいますよ。


「雅もおはよう。相変わらず仲良いねぇ。」

私は密かに思う。


『みやびちゃん、百合じゃないよね?』


♢♢♢♢♢


高校も入学して3ヶ月が過ぎた。


中間試験では日頃の「そうちゃんに認められるための自分磨き(勉強編)」の成果が出せた結果、学年1位になりました。

これもひとえにそうちゃんへの愛のおかげだと思ってます。


ちなみに一学年380人でそうちゃんは82番でした。(うちは進学校ですよ。)


サッカーもバイトもしながらの成績だからきっと私なんかよりもず〜〜〜っと努力してるんだと思うよ!


12:45 昼休み


みやびちゃん、史華ちゃんと一緒にお母さんの愛情たっぷりのお弁当をいただきます。

ホントは私がそうちゃんの分まで手作りしたいんだけど、ラブラブランニングには変えられなくて・・・うふふ。

(この前にB組に行ったけどそうちゃんに会えず。いまだにそうちゃんがどこでお昼ご飯を食べているのかがわからないの。)


16:15 下校


「香澄ちゃん。何件?」

「ん〜っとね。今日は2件。ごめんね、早めに切り上げてくるね。」

朝とお昼に1人づつお誘いをいただきまして・・・。

屋上と体育館裏ですね。

たまに危ないこともあるので、みやびちゃんが途中までついてきてくれてます。

みやびちゃんありがとう。


なんやかんやで1時間が過ぎて、ようやく校門をくぐることができました。


史華ちゃんは今日はバイトの日なので別行動。

うう、そうちゃんと一緒。

うらやましいよ〜。

 

帰りに地元のスーパーで食材を購入。


18:10 帰宅


晩御飯は私の担当。


「そうちゃんに認められるための自分磨き(料理編)」です。

今日はそうちゃんの好きな肉じゃがとカレイの煮付け。

肉じゃがは多めに作ってお隣さんにお裾分け。そうちゃんの反応は綾姉に確認。

本人に聞けばって言われるけど無理!

反応が怖いもん。


20:00 入浴


「清香、一緒入る?」

妹も誘ってみるけど、


「嫌。」

つれない。

最近妹が冷たいんです。

まさか!反抗期⁈


ちょっとにコンプレックスがあるみたいで・・・。まだまだ成長期はこれからだよ!

お姉ちゃんだって頑張って寄せてあげてるんだからね!

大は小を兼ねるんだから!


22:00 勉強


予習復習は欠かせません。

そうちゃんと一緒の大学に・・・は行けないと思うけど。

少しでも役に立てるように自分磨き頑張ってます。

学校の勉強以外にも栄養学、スポーツ医学、心理学、イタリア語など。

たぶんそうちゃんもやってるはず。


これだけそうちゃんそうちゃん言ってると勘違いされるかもしれないけど、私にもちゃんと夢があるんです。


そう、なにもそうちゃんがいなければ何もできないわけじゃないんです。


私の小さいころからの夢は・・・


『お嫁さん』です!


相手はそうちゃんしか考えられないだけなんです。

そう。仕方ないんです。消去法なんです。

私の夢はあくまでなんです。


大好きな旦那様の子供を生みたいんです。

がそうちゃんなんです。

仕方ないんです。

大好きなんだもん。


ちっちゃい頃から変わらない夢なんです。


仕方ないんです。


好きな人変わらないんですもん。


昔から。

今も。

これからも。




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