雨とおばあさんとヒマワリと神様

 舞台は、雨の降る神社。


そこにやってくるのは人ではない、まだ若い「神」。

いつも晴れていて安全で退屈な「神界」から、珍しいモノがたくさんある「ニンゲンの世界」の神社へとやってきます。


ニンゲンのほとんどは、「神」の姿を見ることも、話すことも出来ません。

それは少しだけ、若い「神」の心を傷つけるようです。


これはその若い「神」が雨の神社で経験した、ほんの二週間ばかりのお話です。


タイトルにもありますが、神様以外ではおばあさんが出てきます。

どういうわけだかこのおばあさんは、ヒマワリの花びらを半分だけむしるのです。

おばあさんはとても歳を取っていて、足元も覚束ない様子なのに、雨の日にわざわざ神社にやって来ては、ヒマワリの花を半分だけむしるのです。

花の半分だけというのが、不思議です。


何かのおまじないでしょうか?

でも、そんなおまじないは聞いたことはありません。


首を捻りながら読んでいると、ああ!そうなんだ!という答えが書かれています。

へぇ!そんなことがあるんだな。

作者さんの深い知識に驚きます。


また「神」がニンゲンの世界に現れるシステムなど、なるほど!という感じが盛りだくさん。

作者の平河さんはアイデアの宝庫ですね!


ほのぼのとしているのに、寂しさが一粒胸に残り、余韻が深いお話です。


著者 広河 長綺


「雨とおばあさんとヒマワリと神様」

https://kakuyomu.jp/works/16817139554855727852/episodes/16817139554855924193

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