第6話 いざ、転生

下僕にする方法はとても簡単だった。

お互いの血をほんの少しだけ飲めばいいだけだった。

「これで私はハルキの下僕。これからもよろしくね。」

「う、うん。よろしく、シダレ。」

「さて。異世界に行きましょうか。こんなとこからはもうおさらばです。ハルキのステータスは私が勝手に決めておくから、楽しみにしてて」

「は、はぁ…」

「じゃあ行くわよ。目をつむって」

俺は言われるがまま、目を閉じた。

それから数秒後―

「もういいわよ」

恐る恐る目を開けた。


目を開けると世界が変わっていた。

そこそこ栄えていて、かなり景色のいいところを想像していたんだけど―

現実は厳しかった。

「なぁ、シダレ。ここどこだ?」

「……?おかしいわね。元々私の国があったところに飛んだはずだけど……」

こんなが…?

なんか……気味悪いな。

「どうするんだよ……」

どうしようか迷っていると、

「北に向かうか、南に向かうか。私的には北に行くことをオススメするわ。」

とシダレの提案が。

「なんで?」

「もしかしたら、私の古い友達がいるかもいれないから。でも、数万年前の話だけどね。」

そんな数万年前の友達なんているのかなぁ…

まぁ、行ってみるか。

「わかったよ。じゃあ、北に行こう」


俺たちは、北に向かって歩き始めた。

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