第18話認知症にならない誇り高き人
彼女は足を痛めて、日常生活を送れなくなり、一度入院をして退院したけれど一度転んで怖い思いをしたから歩く事に慎重かつ勇気を持てずにいた。
今までの自信さえも失い、もう諦め半分だった。
年齢も八十後半になっているから。
なのでベッドの上で読者に耽る日々を送っていた。
身体は容赦なく衰えていく、筋力が減り、ますます歩けなくなるのだ。トイレに行けずにオムツをする自分が情けなくて仕方ない。
そんな時にたまたま知り合った介護士が一緒に歩く練習をしようと提案してくれた。
上から目線のやりなさいではなくて、どうしたいかを聞いて貰えた。
それから少しずつ自分から取り組む気持ちが出てきた。
彼女は前向きな気持ちになり自分で努力をして、家に帰れるまでになった。
彼女は人から命令されるのが大嫌い、まして年下の介護士達からあれやれこれやれと言われると怒りが出てきてしまう、自分のために言ってくれているとは分かってはいるが!
自分の事は自分が決めるが信条なのだ。そして自分に向き合う。
だから認知症にはならない。最後まで誇り高く生き抜いた。
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