第10話 長生きしてしまった。

本当にお元気で、95歳を超えてもなおお一人で何でも出来る、

誰にも迷惑をかけていない。


そんな風にひとり暮らして来たのに、

そして社会の役に立ちたいと思い自宅を開放して

皆様に使っていただこうと思っていたのに、


遠くに暮らしている歳のいった子供達に反対されて、

しかも何かあっても知りませんよ、私達は関係ありませんからね!


と言われてしまったのだ。

なんという冷たい言葉だ、あまりのショックに言葉がない。


まさかの出来事だった。

もう歳を老いた親は要らないのか?

ただのお荷物なのか?

長生きしてしまったからこんな思いをしてしまうのか?


愕然としてしまった。


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