第6話
彼女は一生懸命に働いた。
ホテルのベッドリネンの清掃の仕事を真面目に何十年も勤め上げた。あまり休みもせずに。
そして一生懸命にお金を貯めた。
旦那さんと二人暮らしだった。
そして旦那さんが先に亡くなった。
あまり人付き合いが得意では無かった。
確かに雑談は近所づきあいでしてはいたが本音で付き合うような
友人は居なかった。
頼りは義理の妹さん、旦那さんの弟さんの奥さんだった。
それでも近くには住んではいない、一時間はかかる場所に住んでいる。たまに訪れては話しをしていく関係だった。
後に分かるのだが来るたびに彼女からお金を貰っていたのだ。
最初は1人で買い物も出来ていたが、だんだん部屋が尿臭でいっぱいになり、冷蔵庫は物でパンパンで扉が開かなくなり、洋服が部屋の中に散乱している。
ベッドで寝てばかりになり、起きて歩くのはだるいと施設に来るのも大変になっていく。
自分では寝たきりになっていく事をわかっていない様子だ。
夏の暑さにも感じなくなり、エアコンをつけない。
とうとう熱中症になり救急車で病院に運ばれる事になった。
病院でリハビリしなければ歩くのが困難になってしまうだろう。
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