第3話
彼女は昭和2年生まれ、6人兄弟の長女として育ち、男の子のように大工の父に何でも出来るように育てられた。学歴は小学校まで。その後は商船会社の奉公人として家を出た。妹や弟の学費のために働いた。本人は看護師になりたかった夢があったが仕方ない事だと諦めた。
成人してから勤めた会社で恋に落ちた。家庭のある社長と。
そして子供を二人育て長男を結婚でだして一人暮らしを始めてから1年で
味付けがおかしくなり、排出が間に合わなくなった。
顔の表情が無くなり、申し訳ないが口癖で、動きの悪くなった手をちくしょうと言うようになった。段々歩けなくなり、認知症の症状は重くなった。
老人のウツ病は認知症の始まりのきっかけになる。
ウツ病のきっかけはだいたいが子育てや会社を退職して自分の役割が終わったとなんとなくの寂しさから。自分の価値が、なくなったとなってから。生き甲斐や希望が消えたから。本人には自覚が無いのにそうなっていくのだ。
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