日本人の死因第一位、がんの予防食品 その① にんにく

長生きするためには抗老化医学(アンチエイジング)も非常に重要ではありますが、まずは多くの人の死因になりうる病気の予防を学ぶ必要があります。

現在の日本で生涯においてがんにかかる人は二人に一人です。三人に一人ががんで亡くなっていて、がんは死因の第一位です。

若い頃にがんに罹患すると進行が早いので、気づいた時には手遅れになる可能性が非常に高いのは周知の事実だと思います。

がんは血液を検査することで高確率(約九十五%)で判明する時代になっています。しかし検査する病院によって価格設定がまちまち(三万円前後)なのと首都圏や地方都市の病院でしか検査ができないので、まだ一般的ながん検診ほど普及していないのが実情です。また保険が適用されません。

より安価な検査に尿からがんのにおいを嗅ぎ分ける線虫の一種を使った検査もあります。すでに導入の目処が立っているようです。

がんの早期発見は比較的容易になると思われます。しかし膵臓がんなどの外科手術が困難な位置にある臓器のがんは早期発見しても抗がん剤などの内科的処置に頼るしかありません。

膵臓がんの五年後の生存率は五%です。罹患したらほぼ死は避けられません。がんはいずれ不治の病ではなくなり、持病になると言われています。しかしそんな未来がやってくるのはおそらく三十年以上先のことでしょう。あまりに遠い。

普段からがんを予防する食品を積極的に摂取して、超早期のうちにがん細胞を叩くのが現実的です。がん細胞は毎日生まれていますが、免疫システムによって除去されているのですから、その働きを強めてやればいいのです。

アメリカでは、六十年代後半にすでに生活習慣病による社会医療費がアメリカの財政を逼迫していました。生活習慣病を治療する医療の研究に多額の投資を行ったアメリカ政府ですが、一九七七年、アメリカ政府は「食生活の改善によってしか生活習慣病は治らない」という判断を下します。そして病気を予防する研究を進めた結果、一九九〇年にアメリカの国立がん研究所からデザイナーフーズ・ピラミッドが発表されます。長年の疫学的研究データに基づいたガン予防に効果のある植物性食品をピラミッドの表にまとめたものです。

そのデザイナーフーズ・ピラミッドの頂点に君臨する植物性食品がにんにくです。

にんにくには独特の臭気の元になる成分が多数含まれていますが、その中でもDATS(ジアリルトリスルフィド)という揮発性のイオウ化合物の一種に高い抗がん作用があることがわかっています。

しかしながら、にんにくは体臭や口臭がきつくなるので多少問題があります。

口臭に関しては歯磨きをちゃんとしておけば数時間で消えると言われていますが、体臭は平均で16時間残ると言われており、人によっては体臭は2日も続くと言われています。

無臭にんにくと呼ばれる商品もありますが、にんにくとは全く違う別の野菜で抗がん作用はありません。にんにくは臭いから抗がん作用があるのです。悩ましい話ではあります。


ではまた明日。

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