第63話思い出作り5

 最近は静江との昼ごはんは控えている。だが今日は強引にグリルに呼び出された。彼女は薄化粧をするようになっている。それで妙に大人っぽくなっている。営業の男性が告白して断られたという。

「最近このブログのファンになってるんです」

 彼女がコーピーしたブログを見てドキリとした。何とかえでのブログだ。最近はかえでとすみれのブログとなっている。私のブログをここに引越しさせたのだ。だからプロフィールの写真は二人の黒のTバックで抱き合っている写真をかえでが貼った。

「エロいのを見てるんだね?」

「エロくなんかないわよ。二人とも大好き!」

「どちらが好き?」

「どちらも好きだけど、私はすみれさんが大好き」

 何だかうれしい気がした。

「それとこのかえでさん私が通帳を作った人じゃないかと思っているの」

「まさか!」

 夜銀行に戻ると串カツ屋の会長の紹介の酒屋の建て替えの融資を書いている。これは本来地域的は代理の仕事がだ私に譲っている。銀行では融資は代理がほとんど扱うようだがこの代理はずっと預金畑だ。今度は繋ぎ資金ではなく長期資金だ。それに店と倉庫の他は賃貸物件になっている。

「10年じゃなくて7年で済まんか?」

 古い人は10年を嫌う。だが返済余力を見るとどうしても10年だ。支店長はそれでも判を押して帰る。私は8時には店を出る。最近はかえでは9時まで起きていれる。たくさん話をしておきたいのだ。


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