2.はじめまして、まきやです。そして依頼する。
連絡先を教えてもらったまきやは、さっそくSNSで連絡を取る事にしました。
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【まきや】はじめまして、まきやと申します。Uさんからの紹介でご連絡させて頂きました。
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メッセージは送りました。もう後は待つだけの日々……そしてついに返事はやって来ました。
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【師匠】こんにちは。連絡ありがとうございました。
Uさんから素晴らしい作品を書かれると伺っております。
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まきやは驚きました!
Uさんが師匠に、自分の事をそんな風に伝えてくれていたなんて思いもしませんでした。まきやの顔が思わずほころびます。
けれど嬉しいことばかりではありません。
この瞬間にハードルが上がったのかもしれないのですから。
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【まきや】ご相談したいことがあります。文字数のお話なのです。
【師匠】10,000字までなら引き受ける、という話ですね。
【まきや】はい。15,000字あります。平気ですか?
【師匠】文字数は大丈夫です。ただひとつ条件があります。
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何だろう? まきやはドキっとしました。
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【師匠】私の○○(小説サイト)のアカウントはhttps://xxxxx/yyyyy/zzzz です。
どれか一つでも読まれましたでしょうか?
【まきや】申し訳ありません、未読です。
【師匠】申し訳なくないです。私は小説サイトとSNSを連携していません。知っていた方が怖いです。
【まきや】そうでした。
【師匠】感想をつける人がどの程度のレベルか知っておくといいと思います。
その上で、「やはり感想が欲しい」と思われたらお声をおかけください。
【まきや】わかりました、先に読ませていただきます。それからまた連絡いたします。いま外出していますので、少し時間を下さい。
【師匠】偉そうなことを言ってすみません。いつでもどうぞ。
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師匠とのファーストコンタクトはこうして終わりました。
まきやが会話して感じたのは、とてもハキハキとした方という印象でした。厳しさの片鱗も見えなくはないですが、物腰はとても丁寧です。
まきやはさっそく師匠の短編を読み、返事を送りました。
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【まきや】いま少しだけ時間があるので返信します。
「×××(師匠の短編小説のタイトル)」を読ませて頂きました。してやられた! という感想です。文体も運びも洗練されていて、感銘いたしました。他の小説も私にはとても到達出来ないレベルのものばかりです。
ぜひ今回の件をお願いしたいです。
【師匠】ご一読くださってありがとうございました。あの話に出てくる「○○(植物の名前)」は、今も私の家の庭で元気にしています。
こんな若干イミフな物書きでよければ、まきやさんの作品も拝読し感想・アドバイスをつけさせていただきます。
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やった! 引き受けてもらえた喜びに、まきやの顔がほころびました。
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【まきや】ありがとうございます。では下書きを送らせていただきます。宜しくお願いします。
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約束は交わされました。こうして師匠とまきやの「文通」が始まったのです。
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