第474話 『未来視』が見たユキ


 「みんな!」


 ヒロユキ達は鏡から出て来てウジーザス達の方を向きながらアオイに反応する。


 「……久しぶり」


 「やっほーお姉ちゃん」


 「お久しぶりです、アオイさん」


 ウジーザス達の前にアオイ、ヒロユキ、ジュンパク、トミー、そしてユキがそれぞれ戦闘態勢を取るがウジーザスは真っ直ぐとユキだけを見る。


 「あなた、まさか__」


 「すいません、その話をするのなら全部包み隠さず話すのでここ以外で話しませんか?理由はアナタなら分かるはずです、ウジーザスさん」


 「……」


 「どうでしょう?私もウジーザスさんも悪い条件では無いと思いますが」


 「……わかりました、たまこさん」


 「は、は〜い〜?」


 急に声をかけられたまこは驚き、反応する。


 「アナタが今、どちら側に来るかは問いません、ですがその代わりレナノスを治療してあげてください、それで今回は見逃しましょう」


 たまこはユキを見るとユキは無言で頷いた。


 「分かったわ〜……」


 倒れているレナノスに向けて手を構えるとレナノスの上から魔法陣が展開されて下に動いていきその魔法陣を通るとレナノスは立ち上がった。


 「遠隔であんな回復有りなの!?ターンアップみたいな感じで全回復!?」


 この場でその能力を知らないアオイだけ騒いでいるがみんな無視をする。


 「…………」


 「レナノス、今すぐ私とマーク、そしてそこの背の小さな火の魔法使いを影移動で初期アジトまで運びなさい、決して他の者には攻撃しない様に」


 「………………御意」


 レナノスは一瞬でウジーザスの元へ行き、マークも近くに来る。


 そして__


 「……ユキ」


 「ヒロユキさん、後の事はアオイさんに従ってください」


 「……え?」


 「え?」


 2人とも予想外の言葉に困惑する。


 「それだけです、ジュンパク!」


 「は、はいアネキ!」


 「期待してますよ」


 「…………」


 それだけを言ってユキはウジーザスの元へ歩いていった。


 「では、行きましょう」


 「はい」


 夜の闇が蠢き4人を包みこみ地面に溶ける様に消えていった……


 



 …………敵がいなくなった闇には静かさが訪れる。






 「あー、えっと……」


 静寂を破ったのはアオイ。







 「とりあえず、みんな……ウチ来る?」







 


 

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