第458話 リュウト達の前に現れたのは武神

 《リュウトパーティー》


 「リュウトっ」


 「みや、どうした?」


 時刻は昼過ぎ頃、曇り空の下、川の近くの大きな岩に寝転がりながら空を見つめていたリュウトにみやが話しかける。


 「どうしたっ、じゃないよっリュウトこそどうしたのっ?こんな所でボーッとして」


 「いや、ちょっとな……」


 みやを一瞬見た後にリュウトは空を見直す。


 「…………よいしょっとっ」


 岩に腰掛け一緒に曇り空を見上げるみや。


 「…………」


 「…………」


 雲は時間と共にゆっくり、ゆっくりと流れていく。


 「神の使徒の言うことが気になってるのっ?」


 「…………あぁ」


 「魔王を倒した報告は良いっ、それよりもうあの女王に近づかなくて時が来るまでひっそりと暮らせってっ?言ってたっけっ?」


 「……….」


 「これは別に私が元魔王で神の使徒がきらいって訳じゃないんだけどさっ、リュウトがあの女王に会いたいなら会っていいんじゃないかなっ?リュウトはリュウトのしたい様にすればいいっ……あの人達はそれについていくからっ」


 「フフッ、そうか」


 「うんっ」


 2人で空を見上げていると奥から聞こえてくる大人の女性の声。


 「リュウト様〜みてみて〜」


 声とは裏腹に子供の様な口調の人物は


 「ユキ!?なんだその格好!?」


 際どい水着を着た金髪の大人ユキちゃんだった。


 「アンナさんがこれを着て行くとよろこぶっていってましたっ!」


 「アンナさんめ……」


 「いやだった?」


 リュウトより外見大人の女性が上目遣いで見てくる。

 胸は大きい方ではないが形が整っていて肌も綺麗だ。


 「ロリコンッ……」


 「ち、ちがうぞ、みや」


 「ろりこんってなぁにですか?」


 「っ!そんな事はいいからほら!ユキも元に戻れ!その姿は戦う時にとっておくものだぞ」


 「は〜い」


 シュルシュルと元の小学一年生くらいの身体に戻って行くが……


 「うわぁぁぁあ!それもヤバい!」


 「?」


 大人の水着を着ていたユキはそれが脱がれ真っ裸になった!

 リュウトはそちらを見ないようにしながら慌てて言う。


 「早くテントの中に戻れ!そしてちゃんとした装備を着てくるんだ!」


 「はいですー!」


 トテトテと裸のままユキは戻っていった。


 「…………ロリコンッ」


 「違うってみや!」


 「ふふっ冗談っ……でもアンナも心配してるんだと思うよっ、アカネだってそうっ」


 「……」


 「だから、ねっ?」


 「はぁ……じゃぁどうなってもしらないぞ?」


 「今更だよっ」


 「みんなに言ってくれ、俺達は今から____」


 


 そう言った瞬間、リュウトとみやは“とてつもない殺気”を感じたりすぐに戦闘態勢に入った。



 「__っ!」


 「だれっ!」










 「あーおい、殺気を出すまで気付かねーなんて、ホントに魔王を倒した勇者かよ?」






 「お前は!」


 「久しぶりだなぁおい、ランスのガキ」


 オレンジの髪を短いポニーテールで結んだ30歳くらいの細い筋肉質の男性。




 「トミー!」




 リュウト達の前に現れたのは《六英雄》の1人だった。





 

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