第410話 アオイのサプライズ
そして時が過ぎ......朝日がで出した頃。
「......」
「......」
「......」
机の上の食べ物はみんなで食べて無くなり、アオイの前には空のジョッキが9個程乱雑に置かれている。
そして、肝心の三人は
「すぅ......すぅ......」
「くかーーーくぁーふぁっ」
「......Zzz」
寝ていた。
「まったく、こいつらは」
店長が食器などを片付けながらため息をつく。
三人とも会議を終わらせた後、会話に花を咲かせ、そのまま二人ともアオイに進められお酒を飲み撃沈。
アオイに至っては「どうしてそうなった」と思うくらい服がはだけていてパンツとブラが見えている。
「そろそろ店を開けるんだが、どうしたものか」
店長が困っていたらヒロユキが先に起きた。
「......っ!」
ヒロユキはアオイの状況を見て目を見開いて驚く。
「......どうしてそうなってるんだ」
とりあえずヒロユキはアオイの服を正していく。
ちょうどを見計らったタイミングで店長が顔を出した。
「起きたなら他の奴も起こしてとっとと出ていってくれ」
「......あ、あぁ、すまない」
ヒロユキはリュウトを起こそうと揺さぶる。
「......リュウト、起きろ」
「......」
よほどお酒を飲んだのか熟睡している。
「......アオイ」
今度はアオイを起こそうとするが
「んにゃぁ......あつぃ......」
「......」
むしろ少し意識が出たのでまた脱ぎ出した。
「............」
ボコッとヒロユキはリュウトを無言で殴った。
「いってぇ!」
「......起きろ、朝だぞ」
「いてぇよ!お前!今ちょっとした魔物だったら逆に気絶してるぞ!」
「......店に迷惑がかかる、それにお前は行く場所があるんだろ?」
リュウトは思い出したようにアオイからもらった一枚の魔皮紙を取り出し今の時間を見る。
「そうだった!なんかアオイがサプライズがあるとか言ってたんだ」
「......早く行ってこい」
「あぁ!......ヒロユキ」
「......?」
「その、なんだ......上手く言えないけど、死ぬなよ?」
「......そっちこそ」
「フッ、じゃぁな、起きたらアオイにもよろしく!」
リュウトはそう言い残しまだ霧が晴れてない道を真っ直ぐ走っていった。
「行ったね」
「......あぁ、って!?」
いつの間にかヒロユキの横に居たアオイにびっくりする。
「......いつ起きてた」
「いや、ほんとさっき起きた」
「......それで、リュウトにサプライズってなんだ?」
「あ、聞きたい?フフッ、それはね」
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《アオイの指定した集合場所》
「ここに居ろって行ってたが」
そこはアバレーでも有名な花畑。
色とりどりの花が咲いていて中に入って踏んでもまた起き上がり花びらも散らないように魔法で強化されている。
朝方なのでまだ人は誰も居ない......はずだった。
「にしても、サプライズって何だ?正直本当に検討がつかないなぁ」
リュウトの後ろから気配を消して近づく少女の影。
「リュ、リュゥト......」
「!?」
リュウトはアオイのサプライズに泣き崩れた。
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