第281話 頭痛がする帰り道
「「はぁ~......」」
今日の授業も終わり帰り道。
俺とルカは一緒のタイミングでため息をついた......
「ルカ......どうしたの?ため息なんかついて」
「お主こそ......」
「僕はちょっと頭痛が痛くて......」
「頭痛が痛いって同じ意味なのじゃ」
そう、俺はあれから教室に戻ったが肝心の酔いざましの薬を貰うのを忘れていて地獄のような頭痛と眠気の中、午後の授業を受けていたのだ。
そりゃ、やっと授業が終わったんだからため息も出るよトホホ......
「それで、ルカの方は?」
「少し昼休みに外ではしゃぎすぎたのじゃ......」
ほう?珍しいな?いつも昼休みはヨダレをたらしながら寝てるのに?
「あの時僕も頭痛くて言わなかったけどそれで髪に少し泥がついてたりしてるんだね、帰ったらお風呂わかすよ」
「うむ、わかったのじゃ。そう言えばお主はなんで頭痛が?」
「............................................................色々あってね?」
「なんなのじゃ、今の間は......まぁいいのじゃ」
家に帰るまでに市場を通る、いつも通りの視線。
うんうん、視線を感じてると思って見ると絶対に目があって気まずくなる......これもいつも通り。
しかし、ズキズキとまだ頭痛がする以外にいつもと違う風景が......
「?、なんだろ?」
「のじゃ?噴水に人だかりがあるのじゃ」
市場の近くの公園、といってもブランコとかはなくベンチと噴水だけなのだがそこに人だかりが出来ていた。
「行ってみる?見るだけならいいだろうし」
「のじゃ、面白そうなのじゃ♪」
いつもは野次馬になってしまう俺たちだが逆の立場なら話は別だ!面白そうな事は気になる!
「すいませーんよっと......あ、ありがとうございます」
人だかりに声をかけるとみんな俺達を見て道を開けてくれたというか、一直線に作ってくれた。
......いや、王様じゃないんだか......逆に恥ずかしいわ!
自然な感じであけてくれればいいのにな。
その先には......ん?神父の白い服を着た男が顔を真っ青にして......それこそ二日酔いのかなりひどい状態みたいな感じで座っていた。
「な、なんでのじゃ......」
ルカもその人を見て顔を青ざめる。
「知ってるの?」
「知らない!知らないのじゃ!だから早く帰るのじゃ!のじゃ!」
「ちちょっと!」
そのまま俺はルカに力一杯てを引っ張られて家に帰った。
......一体なんだったんだろ?
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