第251話 『ルカ』誕生


 女神達が転移した先は魔物の気配もない洞窟の中。


 『さて、と、エス離れてなさい』


 「……何をするんだ?」


 『まぁまぁ見ててね?♪』


 女神アオイは地面に指輪を置く。


 『さぁ、ここには何も種も仕掛けもありませ~ん』


 「はぁ……」


 エスはため息をつく……


 『指輪についているクリスタルドラゴンの鱗は自ら意思を持ち、地面に溶ける』


 『そして、地面の中で細胞分裂を繰り返しやがて人型になり____そして地面からその姿を現した』


 女神の言う通りになり地面から手が出てくる。


 『『彼女』はホリゾンブルーの明るい藍色の髪の毛を背中まで伸ばし、目の色も髪色と同じで胸はアオイちゃんよりも少しこぶりでスタイルは良く、身長はアオイちゃんと同じくらいの____とても美人な女性だった』

 

 「ぷはっ……わ、ワシは生き返った……のじゃ!?」


 『やっぽ~、初めまして~』


 裸の女は女神の姿を見ると目を一度見開きすぐにひざまずく。


 『みんな堅いにゃぁ♪』


 「わ、ワシを生き返らせていただきありがとうございます……のじゃ」


 アオイを見て一瞬で何者か理解したのだ。


 『いいよ~♪キャハハ……でもさ、その代わり頼みたいことがあるんだけどぉ、いいかな?』


 「は、はい、何なりとワシにお申し付けしてください……のじゃ」


 『うんうん♪詳細は神が見ていないときに話すね?』


 「神のじゃ?」

 

 『そうそう、今、神達は見てるから♪ヤッホーて手でもふってみる?』


 「な、何を言っているのか解らないのじゃ……」


 『ま、後でね~取り敢えずついてきてよ?』


 「その、一つワシは質問していいのじゃですか?」


 『どうしたの?』


 「ワシは元々オスじゃったのじゃが……」


 女神はわざとこれはウッカリと言う演技をして。


 『間違っちゃったテヘッ、でもそっちの方が色々とこの子にとって都合がいいのよね♪それとも、私が作ったその身体じゃ不満?』


 「そ、そんなことはありませんのじゃ!ありがとうございますのじゃ!」


 『ん、いいこね♪えーっと、名前が無いのは可愛そうね?私が決めてあげる♪うーんっと~……ルカ。あなたの名前はルカよ』


 「ありがたき、幸せです……のじゃ」


 『じゃ、場所を変えるわよ、ついてきて、エス、ルカ』


 三人は洞窟の奥へ奥へ進むと一つの扉があり、女神がその扉に魔力を流すとその重たい扉がゆっくりと開く。


 「お待ちしておりました。我らの女神様」


 扉が開いた先にはシルクハットを被った『女神の翼』の幹部。


 『ん、ただいま♪』


 女神はゆっくりとその部屋の奥にある高級な装飾のされたイスに座る。


 













 『さぁ……物語が進み、次の段階にステップが進むわよ』














 『そして次の私達の目的は____』











 




 


 女神は笑う……不気味に……だが顔は美しく、可愛かった。



 


 

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