第250話 『女神のお着替え』


 『どうだった?私の芝居!』


 女神とエスは街の人気のない裏路地に行き。

 女神は獣人化を解き、人間の身体になって服を脱ぎ出す。


 「……」


 黒狼はエスの影に戻り今は出ていない。


 『こっちまだ見ないでね~』


 「……」


 エスは女神に背中を向けて腕を組む。


 『えーっと、【武器召喚】』


 女神の手に糸が出る。


 『こうかな?』

 

 糸を操り円にしてそのなかに手を入れるとアオイが道場に置いてきたアオイの服が取り出された。


 『ほーんと、この神の力すごいわ♪キャハハ』


 下着姿の女神はゆっくりと服を着ている最中、エスは疑問に思ってた事を聞く。


 「あの魔皮紙」


 『ん?』


 「なぜお前は死んでいない?」


 『あぁ、あの魂を生け贄として文字通り力を得る魔法を発動させるやつ?』


 「そうだ、あれを渡したのもお前だろう」


 女神は服を着終わるとキールから借りっぱなしのローブも羽織った。


 『魂を生け贄にされたよー?ちゃんと発動してるしあの時はアオイちゃんもすごい力出てたからね♪』


 「じゃぁなぜ」



 








 『私達勇者に宿る魂が1つだけな訳ないじゃない……1000個よ』






 女神はそう言って、糸を操りエスと共に転移していった____

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る