第237話 お荷物!
「ほ、ほんとに亀だ」
俺達は山亀という魔物の首もとに来ていた……もちろん俺は未だにお姫様抱っこされてる、こんな解説してるがめっちゃかっこ悪い。
「今はユキ達がうまくやってくれて山亀が停止してるが、いつ動き出すかわからない」
「…………キール、その……何度も言うようだけどアオイさんを持ってたら動きが制限されるだろ?そろそろ交代しないか?ここまで来るのに魔力も結構吸われながら戦った」
「……」
「……ガキか」
「なんだとエス!」
うぇぇ……あの、それ本人の前でする会話ですか?完璧に俺が荷物って言ってるじゃん。
「だが、確かにリュウトの言う通りだ」
キールはそういってリュウトに俺を渡す。
俺を渡すってなんだ?いや、俺地面に着地してないからその表現になるんだけど。
「あ、あの、重かったらごめんね?」
「いえいえ!そんなことないですよアオイさん」
「じゃぁ、行くぞ」
「アオイさん、しっかり俺に掴まっててください」
「あー、えと、大体察したけど……落とさないでね?」
「もちろん」
「そりゃ、頼もしいいいいいぃいいいあああぁぁあ!!」
3人とお荷物1人は何十メートルもある所から飛び降りた。
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