第233話 リュウトの想い人!
「アァア!オオォ」
リュウトは突き進む、心の奥底から涌き出る何かに導かれながら。
「ガ、ァァア!!」
洞窟の岩を砕く、力任せなのでまずは自分のレイピアがボロボロになり使えなくなった。
「アァアァア!!!」
レイピアが使えないなら拳、殴れば岩が砕ける。
「イイイイイイ!!」
アームの装備がボロボロになり、むき出しの拳が出てくる。
「ガ、ァァア!!」
拳が砕け、骨がむき出しになる、しかし、その傷が出来たところは肉が戻り、元の人間の皮膚ではなく、黒い皮膚がついて復活する。
そして
ついに
洞窟奥のお姫様の部屋へ足を踏み入れた。
「ーーーーーーー!!」
「ひっ!?りゅ、リュウト……くん?」
『アオイさん!助けに来ました!』
「……」
声を出そうとするがうまくだせない。
「え、えと、話せる状況じゃないよね?ははっ」
『ち、ちが……アオイさん……アオイさんアオイさん……!』
手を伸ばして一歩、一歩と近づく度に魔力が抜かれていくそして……
「が、ぁ……」
目の前が真っ暗になった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「どうしよ……」
声が聞こえる……俺が好きな声だ。
この人に振り向いてもらいたい。
「え!?あ、あれ!?なにあの光こっち来てない!?」
あぁ……焦ってるアオイさんも可愛いな。
あなたのためなら
「バリア貫通してきた!?やば!逃げ____」
死ねる!
「【限界突破】【才の治癒】【ビッグシールド】!!!」
「リュウト君!?」
あぁ……魔力がほとんどない……身体がバラバラになる……
............
.........
......
。
「……」
気がつくと、俺は膝枕されていて、アオイさんは涙を流しながら俺を見ていた。
「ア、オイ……さん、良かった……生きて」
「リュウト君……」
腕の感覚と下半身の感覚がない……見てはないけど吹き飛んだのだろう。
あぁ……俺、死ぬのかな……死ぬ前に……言っとかないと……
「アオイ……さん、俺は……アナタの事を……好きでした……」
「っ!!!」
あはは……驚いてる……どうせ死ぬなら欲張っても……いいよな……
「最後に……キスしてもらって……いいですか……あの世で……自慢したくて……へへっ……おかしい…ですよね……」
「っ!?...................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................いいよ、僕で良ければ、喜んで♪」
あぁ……なんて素敵な笑顔なんだ。
「行くよ」
あぁ……初めてのキスって……こんなに幸せなのか……
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