第234話 『リュウトに起こる奇跡』
「リュウト君……」
膝の上のリュウトは笑顔だった。
「……」
俺のせいで、リュウトは……
『だが、瞬きをするとリュウトの無くなっていた下半身がまるで何事も無かったかの様に戻っていた』
あ、あれ?
『そして、リュウトの腕も傷も呪いもみるみると癒えて、リュウトは生き返る』
ど、どうなってるの!?
「…………アオイ、さん?」
「えーっと、おかえり?」
俺も状況が飲み込めない、え?何これ?何が起こったの?
「……っ!?うわぁ!?ご、ごめんなさい」
リュウトは顔を真っ赤にして俺の膝枕から飛び起きた。
何がどうなってるんだ!?けど一つ言えることがハッキリある!
「生きてて良かったよおおオオォ!」
「へ、ぁ」
俺はその場で泣きながらリュウトを抱き締めた!
「心の友よー!」
「ま、まってくださいアオイさん!当たってます当たってます!」
なんだ?そんな如何にもウブな定型文出しやかって~じゃぁ、こっちはこう言うしかないな!
「当ててんのよ!」
雄っぱいくらいどうでもいいわ!
「っ!」
リュウトはものすごく顔が赤くなりまた気絶しそうだ。
「そ、その!本当に記憶が抜けてるんです!何があったか教えてもらっていいですか?」
「何があったか、覚えてないの?」
「は、はい……最後の記憶は山亀討伐の設備を周っているところで……」
「山亀?」
リュウトは周りを見る。
「まさか!ここは!」
「????」
「アオイさん!すぐに洞窟に避難を!」
急いで洞窟の入り口に戻り、俺は今までの経緯を話した。
キスの事は忘れといて貰おう……
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『女神のキスを受けたんだもの、それくらい、治癒できて当然よ』
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