第231話 アオイちゃんついに脱出!
「助けが……こない」
いやいやいや!おかしくね?何日ここに居ると思ってんねん!?
もうあれだよ!むしろ慣れすぎて実家の様な安心感だよ!
紹介しよう!
まず出入口!岩で防がれてます!出ることも入ることも出来ません!
床!黒い薔薇の花びらが敷き詰められてます!インスタ映え薔薇カーペット!しかも前より高くなってます!
ベッド!とりあえず花びらかき集めてもっこりなったところで寝てます!寝心地最悪!
トイレ!これはもう、言わなくても解るよな?……おいそこ!身体は女だけど中身は男だからな!忘れずに!
そして食事!水は垂れてくる雨水を何とか服をちぎってそれを染み込ませてしぼって飲んでる、汚いとか言うな、こっちも生きるのに必死なんだよ。
食べ物はこのバラの花びらをよくかんで食べてます。
アニメとか漫画で閉じ込められてる人達いるけど、みんなどうしてたんだろうね……
「あぁぁぁあああ!ゲームしたい漫画読みたいラーメン食べたい焼き肉たべたいお酒のみたい日本に帰りたいぃ」
おじさん心が折れそうだよ……
「なんかさっきから外がドコンドコンうるさいし……雷でも落ちてるのかな……」
その時だった。
バコオオオオン
「へぁ!?な、なに!?」
入り口の方から何か__
ガゴオオン!
これは!間違いない!
「助けが来た!」
身支度しないと!とりあえず色々隠して…………よし!
ものすごい音が近づいてきてついに念願の岩が砕け散った。
「やったー!これでここともおさらばだぁ!」
助けてくれた人誰!もうおじさん喜びすぎてキスしちゃうよ!
砂ぼこりと舞い上がった黒いバラの花びらから出てきたのは__
「ガァァア!!!」
「ひっ!?りゅ、リュウト……くん?」
目の前には両手を真っ黒にして獣のようによだれを垂らしてるリュウトがいた。
「……」
「え、えと、話せる状況じゃないよね?ははっ」
何も言わずに近付いてくる……こわ……
そして__
「が、ぁ……」
リュウトはその場で倒れた、まるで“何かに力を吸われて力尽きたみたいだ”
「え、えーっと……」
とりあえず倒れたリュウトを引きずりながら洞窟を出た。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【山亀】到着まで、あと半日
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます