第209話 代表騎士は童貞気質!


 あれからすぐに出発してみたのは良いものを思ったよりアバレーの騎士達が多く、一先ず森の中で一夜過ごすことになった。


 「以上が私の知ってる妹ちゃんの全てです」


 「なるほど……」


 聞くと想像以上の情報だ。

 アオイを襲ったのは人さらい……まさかグリード城の周りの魔物達を突破するくらいの実力の持ち主が居るとは……


 「いい情報はありましたか?」


 「えぇ、驚く事ばかりでした」


 『女神の翼』……この奴隷商団さえ解れば調べようはある。


 「次の出発は明日の朝6時にしましょう、アカネさんは一夜過ごせる魔皮紙を持っていますか?


 「すいません……捕まる前に全て隠してしまいました……」


 なるほど、ギルドカードや転送魔皮紙があれば調べられリュウト達に迷惑がかかると判断したのだろう。


 「何も持っていなくて怪しまれなかったんですか?」


 「はい、私は奴隷なので」


 「なるほど」


 大方、カジノで負けた腹いせに奴隷を使って店に復讐したと思われたのだろう、自分の情報が流れない様に何も待たせずに……


 「となると……」


 テントをもう1つ作るか。


 アカネは此方の意図を理解したのか「あ、なるほど」と手をポンと叩くと。


 「大丈夫ですよ、私は元々そういう奴隷ですし胸や尻尾など触られるくらいは別にいいです、ただ本番は……その、リュウトさんが居るので勘弁して欲しいです……」


 は!?


 「ばばばば、馬鹿者!何いってる!?」


 なななななにをいってるんだこの人は


 「あれ?もしかして代表騎士さん童__」


 「私は妻も娘もいる!」


 「ふふ、そうですか♪きっと奥さんも楽しんでそうですね」


 「何をだ!まったく……」


 

 焦りながらもう一つテントを出して翌朝出発した。




 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る