第188話 アオイの失踪後!
《アオイがユキちゃんと居なくなってから数日後》
「ほぅ?」
シルクハットを被った奴隷商人の幹部は期限が来たのでお金を受取に来たのだが。
「どうやら、何か厄介ごとの様ですね」
家の前にある老人の死体。
死後から数日経っているので腐敗臭が凄まじい。
「エス、警戒をしといてください」
そう言うと幹部の後ろに漆黒の騎士が降り立つ。
「……」
「奴隷マスターの反応の場所を見るに、どうやらこの老人は契約を移した様ですね、家の中から反応があります」
「殺して奪ったのか?」
「いえ、奴隷の契約は例え相手が死んでいたとしても有効です、殺した所で私達が解除しない限り『呪い』により無意識に死体まで帰って来てしまうでしょう」
「そうか」
幹部は家のドアの前まで来る。
「っ__」
まだ開けていないのに先程とは比べ物にならない程の凄まじい腐敗臭が鼻に直撃する。
「……」
家のドアを開けるとまるでここで解体ショーでもしたのかと言うほどの血が飛び散っており、床には臭いの原因の肉が綺麗に並べられていた。
「職業柄、死体には慣れておりますがここまで必要以上の殺人は初めて見ましたね」
「……ひどいな」
「私でもそう思います」
そして2人は壁の文字に注目する。
「『貸し一つ』ですか、なんのことでしょうね」
「……」
「しかし、普通なら帰って来ているはず、隠れてる様子もない様ですし、もしかして『あの方』の判断ですかね」
「……」
「となれば、一度アジトに帰り確認した方がいいでしょう」
「そうだな」
2人は中に入らずドアを閉め戻ろうとした時__
「下がれ」
「?、どうしました?」
エスが幹部の前に立つ。
そして、森の奥の方から“とある冒険者パーティー”がやってきた。
「ここだよっ、“リュウト”っ!『女神』の反応があった場所っ」
「あーたんも感じた感じた!」
「こんな山奥に家なんて誰が建てたのよ」
「待て、お前達……どうやらとんでもない奴も嗅ぎつけて来てたみたいだ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます