第三回 カタカタと、夕刻。


 ――空は紅。もう少し黄色が入っているようだ。



 でっかい窓。……ビッグなウインドウ。いいや、ガラス戸かな? を、少し開けたままで、早目のシャワーを浴びていた素肌は、今も心地よい風を感じている。


 だからといって、

 バスタオル一枚とか、ましてや、……そんなのあり得ない!


 思考回路がショート。

 顔から火を噴く。ミニな胸どころか、お子様な体型。……ボクッ娘だけど、疑似イケメンで女子からモテるとか、そんなことなくて、完全なマスコットキャラ。


 いつも弄られているのが関の山だ。


 てなわけで、話は脱線したけれど、

 ちゃんと服は着ている。薄着だけどTシャツ。蛙よりも『カエル』のイラスト入り。紺のスパッツ……のみだ。あっと、下着は勿論、着けている。


 序でにいうなら、

 登下校はリュックサック。それはランドセルの応用版だ。

 赤から青へと変わった。


「クスッ」


 まるで歩行者用の信号機みたいだね。



 あとはね、お友達へ「ごめんね」と伝えたい。それでカタカタ……。


 それはね、パソコンに向かってキーボードを弾く音。


 ――事情徴収みたいに日付入り。令和元年七月六日の土曜日。

 エッセイに載せて語るのだけど、何で泣くほどの喧嘩になっちゃったのだろう?


 でも、……まあ、いいか。


 それが、第一回目の梨花りかの時間……『りかのじかん』となった。



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