第62話 鬼頭氏の能力検証(二)


「姫路署の『前池捜査官』です!暑い中、ご苦労さん!何!メモどおりの預金証書が、言われた場所から見付かった!それは誠か!金額はえーと、15万円と聞いているが?何!金額も合っている!取引銀行名も間違いないな!それと手紙は?うん聞いている内容と同じ、受け取りは久子になっている!。うん、うん、分かった。

保管場所は身内の人が気付かない場所なのか?何!欄間の下、ナゲシ板と壁の隙間1cm位の空間にあった。うんそうか、出て来た証拠品は先方の許可をとり、預かって来てほしいが?うん、分かった。

  

小野署長始め署員の方々にくれぐれも宜しく伝えて呉れ!じゃ後程、そうだ現場の写真を撮っただろうね?うんそのようにして頂ければ助かるよ。うん、うん、そうか?これである程度、確認が取れると思うよ。じゃ気を付けて帰るように」


このような電話のやりとりを聞いた人々が、一舜驚き、歓声と緊張感が会場内を包み、報道機関の方々が自社連絡の為、場内は活発な動きに変りつつあった。

 

検証担当官は先程の電話内容を箇条書きにして掲示、先刻髑髏から聞き取り録音した事項と比較検討される事となった。


あらゆる職責の中から「解明協議委員会」発足の為人選が行なわれている処へ又電話が鳴り、緊張した署員が受話器を取り上げ交信内容がスピーカーから流れ響いていた。


「姫路署の前池です!香川県警の方々には度々忙しい処ご協力して頂き誠に有難う御座います。

御願いしました物件及び、木に彫った名前の存在が確認されました?はい、そうですか驚きましたね。おもちゃ等も指定の場所から出てきましたか?大木に『佐川』の彫刻も残っているのですね。

はい、写真に収めてください。おもちゃや街並みはどうでしょうか?一部戦災で消滅…大半は合っている。署長及び署員の皆様に宜しくお伝えください。お陰で助かりました。

はい、これで答えが出ると思います。じゃ仔細は後日お伝え致します。さようなら」


このような話をしている時、再び小野署から電話が入り、別の担当官が受話器を取った。


「は、姫路署の梶本です。登竜灘の岩場のサイン確認取れましたか?そう聞き取り調査どおり『栗田、二宮、富永』の名前。合っていますか?写真を撮ってください。誓いの言葉は?そう有りましたか、写真の裏に、文面どおりの言葉ですね。色々ご協力有難うご座いました。は、これで、専門家により立証されると思われますが?そうですね、解明できればお互い助かりますね。じゃ皆様に宜しくお伝えください」


以上、現地からの電話連絡で解明した事は、三体の髑髏から聞き取った話の内容を現地で確認検証をなった結果、一部街並みは時間の経過で変っている所も有るが、これ以外は全て一致していた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る