小説家のイメージと遺失物騒動。

昨日、打ち合わせした仕事、来春に向けてと聞いていたのに、直近の締め切りが今日だった。。。


聞いてないよ〜。

いや、聞いてたのと違うよ〜。

今日は朝からやりたくなくて…というか、久々の大ゴトな感じの仕事で、なんかそういうモードにどうやって入ればいいのか感覚がなかなか戻らず。ノッてくるまでのアイドリングに時間を食ってしまい、内心ジタバタしていた私。


あぁ、小説家の大先生とか、早朝ランニングして、午前にある程度バーッと原稿書いて、午後はスパゲティ茹でながらペーパーバックの本を読んで、夜はジャズの流れるバーへ小一時間くらいぷらっと飲みに行く、そんな生活してるよね(イメージ)。

そんなふうになりたい♡


しかし、根がグータラだと、そういう優雅な(そして実はストイックな)暮らしはできないものなのだ。ご愁傷様。


という今日このごろですが。


昨日書いた「やらかした話」、実はオマケがついてました。

1時間遅い最終便のバスで地元の駅に着き、夫のM夫くんが車で迎えに来てくれたのはいいのだけど、バスの中でたまたま友だちから電話が来ちゃってたので(バス車内は通話禁止)、車の中でかけ直した。

それが、失踪、自殺未遂、死亡通知、行方不明などのワードが含まれるあまりにシリアスな話だったために、家に着いても電話は終わらず、M夫くんが玄関のカギを開けたり、私の荷物を運んでくれたりしたのだけど。。。


翌日ですよ。私のバッグに入ってるはずの玄関のカギがない!! ってなったのは。


もちろんバッグの全パーツ、着てた衣類の全ポケット、家の中の置きそうな場所、思いつく限り探しに探したわけだけど、全然見つからない。


そうなると、次はタクシー会社と行き帰りの高速バスの運行会社へ電話だっ。


タクシーとの話は簡単に済んだ。

が、バス会社の人は運行便を調べ、遺失物保管所を見回り、私から形状の特徴を聞き取り、連絡先をメモり——見つかったらこちらに連絡くれるということで、おそらく電話を切ってからも、社内の関連部署への伝達もしてくれるのでしょう。

あぁ、こんなメンドーなことをさせちゃって申し訳ない。。。


そして、やれやれとソファにへたり込み、なにげにバッグの深いポケットに気安めに手を入れたらば、さっきまであんなに血眼になって探してもなかったのに、カギが出てきたじゃあ、ありまへんか!?


いやいやいや、ここも何度も見たし。

何度もここに手ぇ入れてたし。

どゆこと!?

大きいチャームもついてるのに??


M夫くんは、バス会社も、見つからなかったら連絡しませんからって言ってたんだったら、放っておいてもいいんじゃない? って言った。けど、さっきのお兄さんのかいがいしいまでの対応があまりに感じがよかったので、伝達とか情報の集約とかメンドーなことしなくて済むなら、せずにその分ゆっくりお茶でも飲んでもらいたいと思った私、すぐに電話をかけ直しましたよ。


「あのぉ、先ほどのカギですが……なんだかタクシー会社の方から電話が来まして、そちらで見つかったってことだったので…。えぇ。もぉ〜、お手数をおかけして申し訳ございませんでした(オホホ)」


と、大ウソをつき、「あぁ、よかったですねぇ!」とお兄さんにも喜んでもらって、M夫くんのア然とした表情は無視して、いいウソついたなぁ〜と一人、コトの顛末に満足いたしました。


このウソで、誰も傷ついてないよね!

てか、一番守られたのは、自分の名誉なんだけど。。。

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