31編

圧倒的な力の差だった。

まさか盾まで壊れるほどの攻撃力の

モンスターに出くわすとは思わなかった。


(考えろ!考えるんだ!

攻撃力が高いモンスターには

何が通用する?

やっぱり魔法攻撃だよな…。

後は高い防御力か。

こないだのレベルアップで

習得したあの技を

連携させてみるか…。)


「仁王立ち!」

「お兄ちゃん!何やってるの!

それじゃあお兄ちゃんばかりに

攻撃がいって持たないよ!」

「美春、大丈夫だ。俺には秘策がある。

その間にお前も新しい技を

習得してるはずだろう?

それでガンガン攻撃してくれ。」

「お兄ちゃん…。分かったよ。

死なないでね!」

「おう!」 


「馬鹿な奴だなぁ!

自分から俺様の攻撃を受けにくるとはな。

お望み通り死なせてやるよ!」

「馬鹿はお前の方だ!

仁王立ちからのアイアンボディ!」

「バゴーン!痛ってぇぇぇぇ!

何だこの硬さは!まるで鋼のようだ…。」

「全攻撃を俺に集中させて、

アイアンボディで全ての攻撃を

無効化させればお前みたいな

攻撃力が高くても勝機はある!

美春!行け!」

「皆、耳を塞いで!デビルズクライ!」

「あぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

「何だ!この鼓膜が裂けそうな

耳障りな叫びは!ぐぅぅぅぅ!

立ってられないぜ…。」

「胡桃!麗華!今だ!集中攻撃してくれ!」

「ファイアソード!アクアソード!

ウインドソード!アースソード!からの

4連撃からの突き!」

百花繚乱ひゃっかりょうらん!」

「ウギャァァァァァ!俺様が負けるだと…?

信じられん…。負けるなんて認めない…。」

プレデターは負け惜しみを言いながら

消滅していった。


「やったー!お兄ちゃん、勝ったよ!」

「ばぁちゃんを守れて良かったぜ。

胡桃と麗華もありがとな。」

「間に合って良かったよ。

それより2人でおばあさんとの後悔を

晴らして来なよ。」

「胡桃…。行ってくるぜ!」

「行って来まーす!」


こうしてプレデターを倒した俺達は

10年越しのばぁちゃんとの後悔を

晴らしに行くのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る