2編
見たことも無い生物が現れて咄嗟に
女性を助けなきゃと思い、走っていった。
間に合って女性は助けられたけど、
敵の攻撃に遭ってしまった。
(…私死んだのかな。)
真っ暗な世界が覆い尽くしている。
ふと目を開けてみると、
見慣れた世界がそこにはあった。
「あれ?死んでない!しかもここって…」
「皆生きてたんだ!良かった…」
美春の元気な声が聞こえてきた。
どうやら私と雷太、美春、麗華は
死ななかったようだ。
しかも辺りを見ると、私達が住んでいた
平穏な街のようだ。
「ここって私たちの街じゃない?」
麗華がそう言った。
「やっぱりそうだよな…。でも、あの
変な生物は居なくなったのか?」
雷太が不思議そうにしている。
「でも皆無事だったし、
それで良かったじゃん!」
美春が皆を励ます。
(そうだよね…。皆無事だったし、
変な生物が居なくなっていつもの街に
戻ったんだよね。)
そう考え始めていたその時だった。
また変な生き物が現れたのは。
「君たち危なかったね!私達が
助けてなかったら死んでたよ!」
「そうそう。バカみたいに
突っ込んで行ったな。」
「でも私達が助けられたし、
間に合って良かったじゃん!」
「私達が助けてやったんだから
感謝しなさいよね!」
私達4人の前にキラキラ
光って飛んでいる変な生物が4匹居る。
「さあ、皆行こうか!」
私は見なかった振りをする。
「ちょっとちょっと待ってよ!
私達が助けてなきゃ君たち死んでたんだよ?
お礼くらいは言って欲しいなー。」
変な生き物に呼び止められる。
気のせいだと思いたくて、両眼をこするが
相変わらず変な生き物は空中を漂っている。
「あのー。貴方達は何者ですか?」
私がそう尋ねると、
「よくぞ聞いてくれました!私達は異次元
空間を行き来する精霊なのです!君達が
モンスターに襲われてたから、咄嗟に
異次元空間の扉を開けて過去の世界に
転送しました!」と精霊が言う。
(……自信満々に言っているようだが、
何を言っているかサッパリ分からない)
「精霊?何か可愛い!」
「この変な生き物に助けられたってわけ?」
「過去とか異次元空間とか冗談だろ?」
美春、麗華、雷太がこのおかしな状況に
それぞれ思ったことを言っている。
(そりゃそうだよな…。美春は可愛いとか
言ってるけど皆困惑するのも無理ないよね。)
「あのー。もっと現実的で分かりやすい
話をしてくれますか?」
私は冷めた目でそう言うと、
「仕方ないなー。それじゃあ
私達が1から丁寧に教えてあげましょう!」
(やっぱり何だか分からない…。)
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