17さい(と24かげつ)、天狗戦、ついでに春奈の東京大返しです
えい! たあ! とお! 勝利!
で終わるわけもなく。
複数の小部屋に分かれているので50対7、というわけにはならないのですが、5体6体の子供天狗を同時に相手にすることになりまして。
「こしゃくな娘どもめぇ!」
「させません!」
「ほおおぎゃあああ!!」
「春奈っち、叫ばへんでええから!」
毎回フルで、全力で勝負を挑む形になりました。
そしてまともに動けるのは私たち3人だけ。金縛りと挑発がある以上、あの愛ちゃんですらお荷物扱い。
しかも私は食料の関係上魔力を異次元空間の中の装置などに注がないといけないっていうね。
「これで4フロア20体討伐だよー疲れた」
「最初の部屋でリポップ、再出現を確認したそうです。3体復帰ですね」
「びゃああああ」
「モニカっち、先にどっちやるん?既存の?再出現の?」
「再出現を処理します。即座に潰していけばゆくゆくは処理できます」
「……僕が動ければ少しはね」
「愛ちゃんは今回ばかりはしょうが無い。野生の勘でシールド魔法を使って金縛りを防げるなら参戦できるけどさ」
「……」
「とにかく処理していきましょう。今はそれしか出来ることはありません」
3歩進んで2歩下がるような戦闘を繰り返すこと何日か。ほぼ全てのフロアを制圧。
「終わりが見えてきたね」
「ゆうて子供天狗だけやったしな」
「最後まで隙を見せないようにしていきましょう」
そんなこんなでラストフロア。そこにいたのは……案の定というかなんというか。
大人天狗? って言えば良いのかな? まあ成人の天狗です。
「よくぞここまできたーなーようきた。じゃあ死んでいけ」
「ステータスリバース!」
「鳳凰・天狗の舞!!」
「どっかん砲!!」
「ちょ、まて、わし出オチかぁぁぁぁぁ!!」
ちゅどーん。天狗は死んだ。
…………ふう
「これで処理しきったかな」
「階段にボタンが出現しましたので押しました。罠の解除が確認されたようです。そして連絡兵が言うには――」
――
「まずは早見大佐のところに参りましょう、指示を仰いで、やるべきことをすぐに。…………聞いてますか春奈さん?」
「……」
「春奈さん!!」
「ふぁ!?あ、うん、早見大佐で支持を仰ぐんだよね。発生源はどこかわかってるの?」
「スマホ通信が復帰したので確認が取れています・そこは――」
――東京新宿大ダンジョン39回。そのハイ・オーガです――
いそがなきゃ
「っ!?どこにいくんですか春奈さん!」
「いかないと」
「落ち着いてください!すでに撤退は住んでおり通常軍隊などで包囲戦を行っています!春奈さんがいって何をするんですか!」
「だって百鬼夜行だよ!?人が、人が死んじゃう!!私のオカーサンたちみたいに!死んじゃう!死んじゃうよ!!いかないと!!」
ッッッッッッッッッッッッッパアアアアン!!
思いっきり右頬を叩かれた
「!?!?――愛ちゃん」
「今の叩き、普通の春奈だったら避けられたよ。今普通じゃないことを自覚して、考えをモニカに任せな。いいよね?」
「――叩かれたのはいまのが初めてかも知れない……うん、うん。わかった」
「それで、速水大佐私に用というのは」
「やあ、なんでもないのさ、ちょっと3000人の前衛兵士をその倉庫に入れて東京に向かってほしいんだ、特別ミッションだから報酬は弾むよ」
「私の身体能力と蜘蛛の手エンチャント効果、倉庫空間を最大限利用しようというおつもりですね。しかし3000人は入りませんが」
「立たせて入ればいいよ。内部は揺れないみたいだしね。とにかく前衛兵士を一人でも送り出さないとね。今キミのために高速道路を封じ始めていってる。2時間後にはいけるかな」
「はい!!」
――管制からH001、管制からH001、進路上の車はすべて排除された、いつでもGOよし。――
――社長からH001へ、無理はしないで無茶してください――
――倉庫内準備よし!――
――開始予告まであと3秒――
――2秒――
――1秒――
――今。関東のことは君に頼んだ――
いきまぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!!
私はテンポ良く軽く駆けた後どんどんスピードを上げていくっ。
どんどんスピードを上げていくっ。
だんだん摩擦が間に合わなくなって靴が滑り始める、そこで摩擦を操作できる蜘蛛のエンチャント効果で摩擦を増加、逆に身体は空気抵抗を減らすように操作。
どんどんスピードを上げていくっ。
羽生
まだ、まだあがる!!
久喜で時速400km、新幹線の速度を突破。
岩曽を通過した頃には600km、マッハ0.5ほどの速度に
――こちら川口
――割り込む。こちら早見、こちら早見。このままいけ。繰り返す、このままいけ。こちらのスマホで計算が終わった、いまデータを渡す、データ通りに【飛べば】東京新宿大ダンジョンにつく――
データが来る。これは……途中にある、双子にそびえるビルの間をくぐるルートじゃんさ!失敗したら流石に私でも危ない。
でも
無理ではない、無茶だ!!
うおおおりゃああああああ!!!!
ぴょーん
目の前に双子にそびえるビルが迫ってくる。その間の隙間は針の穴のような感じがする。
通れ
通れ
「通れえええええ!!
プシュプシュ!
微調整された私が綺麗に隙間をくぐる! よし!
後は放物線を描きながら、最後に綺麗に着地するだけ!!
ひゅーーん
ずんごろがっしゃんどしゃなかんしゃさーーーーーーーーん
無理だった☆
「ここ、大ダンジョン入口付近だよね?
「ここからならすぐです!よし、第1小隊から順次移動開始!!」
ジャッジャッジャッジャ
外に出た軍人さんが必ず私に敬礼をしてから移動開始するのを見届けてから、意識を手放しましたとさ。
少しでも 被害が減ると いいな
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