17さい(と24かげつ)、足利に遠征します、ただし知識があんまりないです。淡白です



 いきなり宣言しますが


 150cmの女性が


 ちょっと大きい青色狐のこんこんさまを抱きかかえると



 あざと可愛い宣言!!



 もっふもふと女性は正義



 はい。



 本日は足利城跡ダンジョンに来ています。

 足利っていうのは栃木の南西に位置する地域ですね。

 栃木が首都になって以来ここは工業化が進んで、今では一大工業地域となっております。内陸最大かな。

 

 どうにも、この足利城跡ダンジョンは15階あるかどうかってところのダンジョンな割には難易度が高くて、討伐しきれる人がいなかったみたいなんですよね。

 12階までは攻略が進んでいるのですが、さほど美味しくないダンジョン構成となっているのもあって放置されてました。

 足利城跡ダンジョンは勿論足利城跡に建っています。城跡って城の名残ね。つまり、史跡に建っているダンジョンなので破壊しておきたい。どうにかならないものか、というところで我々の40階攻略というニュースが舞い込みまして。色々と交渉した結果私達が攻略する事になりました。


「しゃちょー、それでもなんでここ引き受けたの?」


「城跡ダンジョンということで宇都宮城跡ダンジョン攻略の参考にならないかなって。後はこういうのを引き受けておけばつまらない要請を蹴ることも出来るでしょうし」


「ふーん」


「ウチの本格的な実戦やわあ……ちょっと緊張する」


「一夏さんの式神と結界術なら大丈夫ですよ。すぐ馴染めます」


「そっか、まぁがんばるでっ」


「式神ってめっちゃロボット兵器だよねー、全方位攻撃!!」


「春奈さん好きそうですよね、ロボット」


「ウチの必殺技、ロボットが出しそうな技やなあ」


 そんなことを言い合いながら13階へ。13階は小部屋が続く、一本道フロアでした。敵は巨大ダンゴムシでした。多足類だめえええええええええええええ


 問答無用で14階。ふむ。入り口から3つ道が別れていて、それぞれ別の部屋につながっていますね。変なの。


「カラクリかな?分かれるところに文字盤があるね、読んでみよう」


 と愛ちゃんに言われたので読んでみますと、


 要約 この3つの部屋の先にボタンがあって全部押さないと次に進めまてん。


「だそうです。足利学校があるからってこんな難解な文章にしなくても良いものを」


「ヒュー、さすが春奈さんの奥さんだけあるな、読めちまうなんて。知識量が違う」


「私の奥さんじゃないよ!?」


「旦那さんは牛子やもんなあ」


「もっとちゃうわっ!!」


「じゃあ適当に分けて進もうか。僕と達一と……」


「放置!?!?」


 ということで、愛ちゃん達一さん、茂一さんに一夏っち、そして私モニカちゃん太一さんという振り分けに。

 ……悪意無いかな、これ。カップルカップルその他って感じがするんだけど。マアイイカ


 組分けも出来たので部屋にそれぞれ突入。私の部屋は何かなー?


 坊さんが突っ立っておりました。こええな、斬り殺す。そぉ……


「まってアナタ、まって」


「悪ノリが過ぎるよモニカちゃん!?」


「てへ。多分斬り殺したら失格だと思います、ここはちゃんとお話を聞きましょう」


「うぃっす」


「……良いかな? それでは問題を出す。正解すれば奥に進める。第1問、デデデン。中世の最高教育機関『足利学校』の誕生年は?」


「えっとー、1343年位? 古いんだよね?」


「ファイナルアンサー?」


「えっとー」


「正解は不明です。よくわかっておりません。ファイナルアンサー」


「……正解。パチパチパチ」


「さすが知識の泉!さすがモニカちゃん!!」


「知らないことを知っていたのが良かったです。1420年から30年頃に建ったというのが最近の研究結果だそうですよ」


「第2問、ジャジャン。樹齢150年におよぶ大藤と600畳の広さを持つ藤の藤棚を持ち、各種藤の大トンネルなどが有名な、足利だけではなく国内随一の広さ雄大さを持つ観光名所といえば?」


「秋は2万株強のアメジストセージが園内一面むらさき一色に染め、イルミネーションによって冬も楽しめる花公園ですよね。正解は『あしかがフラワーパーク』。ファイナルアンサー」


「……正解。パチパチパチ」


「太一さん凄い!こういう所知っているんだねー!」


「女性連れていくには適切な場所だからね。そういうのは得意だよ」


(これはモテるなー……)(これは春奈さんに近づけさせちゃダメですねー……)


「第3問、ズンチャチャン。足利尊氏は足利生まれだ」


「あれ、えっとですね……」


「足利だから足利じゃないんだっけ?」


「ズンチャ、ズンチャ、ズンチャ、シンキングタイム終了。答えは」


「はい、違います」


「……正解。パチパチパチ。お見事、この部屋を通り抜けなされ」


「へーよく知っていたね春奈ちゃん」


「ググった」


「えっ」


「別に、テストじゃないんだし」


「この発想の柔軟さが春奈ちゃんの強さの秘密だね。女子ラグビーに来てほしいよ」


「えへへ。じゃあ先に進みましょう」


 部屋を通り抜け先に進むとそこには謎のスイッチが。ポチッと押し込んだら奥の壁が崩れて、皆とご対面。ありゃ、うちが一番遅かったのかな。


「やあ春奈、そっちはどうだった?僕たちは剣術のテストをされたよ」


「剣術とな。うちは足利についての知識テストだったよー」


「ウチは夫婦になれるかの試練やったよ。なんとかかんとかできたけど、シゲには残念やわあ」


「クッソ、勝ち気な性格になりやがってよう……」


 ま、無事だったということで! 参りましょう、15階です! 15階は!



 人間モンスター『ブッシ』が多数詰めている足利城外側でしたー! 人と攻城戦するのかー!

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