17さい(と12かげつ)、特殊なダンジョンに挑戦です
2年目の始まりは資格停止明けとともに
ってな。2年目になりました。しかし私は17さいだ。
資格停止中は大体異次元の部屋に引きこもっていて、用事があるときだけ愛ちゃんの部屋に立ち寄る生活してました。
いやーだって、働くにも場所がないし。お金もないし。
ボランティア活動ですか?『同族殺しの若月春奈』がボランティア活動ですか?出来ないわー
ちなみにモニカちゃんも自分の部屋に来るようにって誘ってくれたのですが、会社の信用が落ちてしまうので断りました。
愛ちゃんは既に伝説的な強さになってるし、一人の会社で切り盛りしてるので信用が落ちてもさほど響かないんです。呼びて数多。
さてそんな隠れ家愛ちゃんの家から飛び出して、向かう先は富士見が丘西の動物愛護病院ダンジョン。とある動物病院を真ん中からぶち壊すように建った上に伸びる方のダンジョンです。予想15階。これを『殺します』
私知らない間に大量の25階オーガをぶっころころしたじゃないですか。おかげでめっちゃ成長して。15階くらいなら多分メイン武器無しでも攻略できると思うんですよね。軍刀壊れてますからねー買い換える金はちょっとなかった。
まず1階へ。動物病院に出てくるモンスターは……幽霊ですね、幽霊。死んじゃった動物の幽霊。犬、猫、鳥、蛇。人懐っこいのばかり。これじゃ処理できん(泣)
2、3、4、5と幽霊が続き6階、ついに生身の生物が登場しました!狂犬病持っていそうな、ヨダレ垂らしながら錯乱している犬です!ちょっと大きいかな!!でもドーベルマンよりは小さいかな。
「うおおおおファイヤスラスト!!」
左手に埋め込まれているスマホから高温の熱線が円錐状に放たれる!錯乱犬はたまらず逃げる!
しかし私からは逃れられないぞ、込める魔素を増やすと一気に火だるまに。そのまま焼け焦げて息絶えていきました。圧勝。効くかわからないけど殺菌消毒魔法をかけて、骨まで焼き切っておきました。
熱処理したほうが病原菌も処理できそうだしこれで進もう。狂犬病怖いズラ。
先に進んで8階、研究室みたいなところに出くわしました。偵察魔法かけると人っぽい反応と犬の反応。んー?
人っぽい反応に近づいてみました。研究者っぽいですね
「もしもし、あなたが狂犬病の研究者ですか。」
「ああそうだが」
「モンスターですよね?」
「そうに見えるか?」
そういって振り返ると左半分の肉が無くなってました。モンスターや。なんらかの情報は得られそうかな。
「失礼。ここでなんの研究を?」
「
やっば。まじやっば。これが
「そうですか。はろー、ぐっばい」
言うと同時に岩弾丸を生成射出。とりあえず肉塊にしておきました。ゾンビっぽかったから復活するかも。燃やしておこう。後、檻に入ってる犬がいるからそれもついでに燃やしちゃおうね。
焼却焼却。
その後は9階までは犬を焼き、備品を手に入れられるだけ手に入れるという盗掘者行為を満喫しながら行きました。なんかピラミッド盗掘みたいな気分になる。
桁が変わる10階層。モンスターは、4本腕の人、目が機械式センサーの人、左手のスマホがない人、などなど
こりゃあなんか生体研究をおこなっていたようなダンジョンですね。かなり変わっています。
モンスターに関しては余裕です。研究されてしまった人程度に対しては、ハンターなら下層クラスでも負けません。
1人1人丁寧にお亡くなりなって頂きながら、さらに備品を集めつつ進軍します。14階まで同じですね。2層式のダンジョンか。
15階は手術室となっているボス部屋です。ボス部屋は些細な違いこそあれど部屋の構造が確定しているのでわかりやすいですね。
そこにいたのはボス部屋で走り回っている元院長でした。もとというのは顔は人の顔で胴体がオーガだからです。
「……キメラは成功したんですか?院長」
「ハッハッッハ、セイコウシタトモ!ワタシノ スガタヲ ミタマエ!!」
「ここはダンジョンであることはおわかりですね?」
「アア、ダガ ソレガ ナンダ トイウノダ スタンピード ヲ ヲコセバ ワタシハ ココカラ デラレル」
「つまりモンスターの大将であり、私が駆除人、ハンターだということもおわかりですね、聡明な院長殿」
「ソレガ ドウシタ ワタシハ オーガ 15階ヨリウエニ トウジョウスル キョウアクナ モンスター ダゾ」
「最後にお聞きしますが、人間側の脳神経の増幅って行ってますか?」
「スル ヒツヨウハ ナイ ワタシハ テンサイ ダ 」
「わかりました。では駆除いたします」
魔法の剣を出現させ、突貫して一閃。院長は全く対応できないですね、動けない。
「常識だと思うのですが、増幅した筋肉や成長した肉体に連れて脳神経も強化されないと効果がないのですよ。各種神経が肉体に追いつきません」
「ヌオオオオオ、ワタシハ オーガナンダ!!」
オーガ側の皮膚が真っ赤に染まる!凶化だ!ただ特段何もせず見つめる私。
「ふーん、じゃあ少し普通の魔法を使おうかな」
おちょくるように
「どや」
「グアアアアアアア!キサマア!」
院長は大ぶりの右ストレートを放った、悪手だね。最悪の。
「肉体強化魔法というのはこうやるんだよ、さよならー」
ハンターライセンス停止中に修行していた属性外の魔法、『肉体強化』をおこなってから、魔法の剣で首をはねてあげました。
「次はもっと勉強してから改造するんだね。……これでボスは倒したかな?レアアイテム探して、無かったら爆破しちゃおう」
「うーん、あ、これは?この指輪……」
レアっぽいですね。魔法の品だと思います。
「もし使えそうなら使おうかな。買い取り所の鑑定屋に頼めば鑑定してくれるんだよね、確か」
15階にボス部屋破壊爆弾を仕掛けて、爆破。
勝利!
破壊報酬と備品売った報酬ボス撃破報酬、今回はやってることがやってることだったので特別報酬がでて1200万円が振り込まれました。15階なのにぱねえっすな。軍刀買い直しましょうね。ダンジョン鉱石を溶かしたやつが良いな。
指輪は張り付きの指輪で、壁に張り付いて移動できるそうです。売らずに装着。
若月春奈、蜘蛛女になりました。
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