異常な力の装備品1
突然リアが取り出したその装備品は、新米冒険者のティリアから見ても異常な力を感じとれた。思わずティリアは後ずさってしまう。が、そんなティリアとは違い、慣れてるからだろうかクロムは突然出現した装備品にも気にした様子もなくリアに話しかける。
「準備も出来ましたし。今度こそ本当に行きましょう」
クロムがそう言うと、リアとグランは頷いてクロムについて行くように「迷宮」へと向かう。
「へっ?ちょっ!?待ってくださいよぉ〜!!?」
ティリアはしばし呆然としていたが、置いていかれそうになって慌てて走って3人を追いかけた。
そして数分後、4人は目的の「迷宮」に到着した。が、ティリアの頭は不安という感情で一杯だった。それも無理もないだろう。いくらリアの持ってる武器が特殊な物と分かっても、たった4人だけAランク「迷宮」を攻略するなんて誰もが不可能だと思うだろう。
が、ティリア以外の3人にはそんな不安は全くなく、更にリアから驚きの発言が飛び出す。
「それじゃあ、いつも通り前衛は私がするから、後ろは頼んだわよ」
「えぇ」
「分かってるよ」
「魔導師」であるリアが前衛するという発言に驚くティリア。更に、そのリアを止める事なく了承する2人にもである。
「ちょっ!?クロム様!?リアさんが前衛なんて!?そんな!!?」
「大丈夫ですよ。むしろ、彼女の後ろにいた方が安全ですよ」
「だな。お前も死にたくないならリアの後ろにいる事だな」
ティリアの言葉に2人はアッサリとそう返す。そして、そんな3人を無視して、リアは1人先へと進んでいく。クロムとグランはリアに続くように歩を進める。故に、ティリアもそれに従うように進む。
そして、そんな4人にいきなりAランク「迷宮」の魔の手が襲いかかる。
「グギャアァァァ〜!!!!」
「なっ!?ゴブリンジェネラル!?」
4人の前にいきなり現れた魔物はゴブリンジェネラル。ゴブリン種の魔物の中でも強い力を持ち、Bランク指定の魔物である。しかも、それが三体。そんなゴブリンジェネラル達が、当然前衛にいるリアにまっすぐ襲いかかる。
ガコンッ!!!!
「えっ!?」
リアが手にしている大盾からそんな音がして、ティリアは思わずそちらを振り向く。すると、リアは悠然と大盾を構えてゴブリンジェネラル達を迎える。そして……
「えっ!!?」
リアに襲いかかろうとしていゴブリンジェネラル達は一瞬で消え去っていた。どこに消えたのかと思わず辺りを見回すティリアがふとある物を発見する。
リアの足元にあるゴブリンジェネラルの魔石3つを……
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