得た力の使い道

リアはしばし、自分の右手に付けられた指輪をジッと眺めていたが


「ッ!!?」


突然、リアは頭痛に襲われて思わず頭を抑えるリア。しかし、その痛みは一瞬で、そこからは、リアの頭に何かが流れ込んでくるような感覚をリアは味わっていた。

リアの頭の中に流れ込んできたのは、この指輪の使い方だった。その指輪の力は絶大的な力を誇り、やり方によっては、本当に「セイリーン聖王国」を滅ぼせるのではないかという程の代物なのだが……


「素晴らしいわ!!この指輪があれば!私には冒険者適正職業もあるし!冒険者として稼いでいける!この娘達を育てる資金を稼ぐ事が出来るわ!!!」


『オギャアァ〜!?オギャアァ〜!?オギャアァ〜!?オギャアァ〜!?』


「あぁ!?ごめんなさい!?また騒がしくしてビックリさせちゃったわね!?ごめんなさい!よしよし……」


最早、マナとマリーを育てる事にしか興味が無いリアは、得た力の使い道も、2人育てる為にしか使う事しか考えられなかった。とりあえず、リアは明日すぐにでも冒険者登録する為に冒険者ギルドに行く決意を固めるのだった。


そして、翌日……リアは決意通りに冒険者ギルドに立ち寄った。マナとマリーをおんぶ紐で背負った状態で。受付嬢から驚かれたり、ガラの悪い男性冒険者に絡まれたりしたが、リアはその絡んできた男性冒険者をアッサリと撃退し、冒険者として活動出来るようになった。












だが、リアは知らない。リアが手に入れた指輪こそ、「セイリーン聖王国」が長年ずっと狙っていた物であり、ヴァルス聖王がグレン王太子とリアを婚約させたキッカケである事を……この時のリアが知る由も無かった……

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