262カオス 生命保険と
浦沢直樹さんの漫画に『MASTERキートン』というのがありまして、だいぶ前の漫画ですが……。わたし好きなので、定期的にYouTubeでアニメを見てしまいます。
主人公のキートン・ヒラガ・タイチは、考古学者ですが、学者としては三流で食っていけないため、保険の調査員をやっているという設定です。
物語の内容は、保険の調査員や考古学者として出会った事件を、キートンがSAS(特殊空挺部隊、英国陸軍の特殊部隊)時代に培った対人戦闘とサバイバル能力で解決してゆく――という設定だけ読むとトンデモないお話です。
この第一話は、キートンが学生たちに考古学の講義をしている場面からはじまります。そこでキートンは、
「一定期間内に、その人が死ぬか、死なないかにお金を賭ける――それが『生命保険』です」
というような意味のことを話すのですが。
生命保険って、かけてますか?
わたしはかけているのですが、生命保険って医療保険と違って、死んだ人は(怪我した人は?)受け取れない。当たり前です。その人が死んだ時に、受取人が死亡保険金を受け取る仕組みが生命保険ですからね。
キートン流にいうと、保険会社は、その人が期間内に死なない方に賭けている当事者なわけです。死んだら、保険金を取られて損するんだから。
ま、普通はだれも死にたくないわけで、賭けは保険会社が勝つのが既定路線なのですが。
仮にわたしが死んだとして、後に残される奥さんと小学生の息子が、わたしのいない生活に困らないように保険をかけるのが、わたしにとっての生命保険です。保険会社は、未来の不確定性につけ込んで、わたしと家族を生命保険という賭博に巻き込んでいるわけ(笑)
ただ、わたしも若くなくなりました。若い人はちょっとやそっとでは死なないけれど、年取ると病気や寿命で死んでしまうリスクが高まります。保険会社は生命保険のルールを一方的に変えてきます。加入者の払う保険料を釣り上げるんですね、せこい。損を取りたくない保険会社の立場もわかりますが、生活者としてはいたいです。
話は医療保険も同様で、怪我や病気のリスクが高まる50から60歳くらいで、保険料は跳ね上がります。必要な人ほど加入しにくくなると。お金の論理というのは、冷酷で容赦ないですね。健康な生活に心がけたいと思います。
息子が仕事をはじめたら生命保険はやめてやる。そもそも自分の手には入らないんだし。
なんなんだ、今日のネタは。
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