247カオス 風景の速度

 じぶんの歩く速度って、気にするでしょうか? あなたは歩くのが早いですか。それとも、遅いですか。


 街の人は歩くのが早いと感じます。田舎の人はゆっくり歩いているようなイメージもあります。


 ゆっくり歩く人には、時間がゆっくりと流れ、逆に、急いで歩く人には、時間はあっという間に過ぎ去ってゆくものに感じられるのでしょうか。


 子どもの頃は、ゆっくり時間が流れていましたよね。うちの息子を見ていて思うのですが、子どもは落ち着きなくあちこちと動き回っているようにみえて、じぶんの興味のあることには、じっくりとゆっくりと向かい合っているように思います。好きなことに急がないんですね。


 いまのわたしを振り返ってみると、常に急足で歩いているような気がします。田舎育ちもすっかり街の人になってしまったようです。


 自宅から駅まで、駅から職場まで、人の流れに乗るようにせかせか、せかせかと足を動かします。目的地ばかり見て先を急ぎ、気をつけるのは人にぶつからないかということばかり。


 まわりの風景はどんどん後ろに遠ざかってゆくもので、いつのまに葉桜になったのだろう、いつのまにサツキは花を落としたのだろうと、季節の移り変わりに気がつく余裕もありません。


 わたしも人生の折り返しを過ぎました。そろそろスローダウンしていいように思えて。もっと、じっくりゆっくり生きていったほうが楽しいように思えて。


 最近、ゆっくり歩くように心がけているんです。風景の速度に反比例するように、目に飛び込んでくる情報量が増えたように感じます。


 ゆっくり歩く時間を増やしていこうと思います。

 きっと、小説のネタを考えるのにもいいはずです(笑)

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