246カオス ドキュメンタリーと小説
最近は、テレビを見る人が減っているらしいですね。インターネットの配信動画番組を見るって人が増えてると。Netflixとか? 見たことないからしらないですけど。うちの息子もYouTubeばかり見て、リアルタイムでテレビを見るなんてことはまずありません。現代人は「見たい時に、見たい番組だけを見る」というライフスタイルなようです。
わたし? わたしはネットばかり見ててテレビや動画をあまり見ることができていないです。
そんなわたしですが、お気に入りのテレビ番組もありまして、ひとつはこのエッセイにときどき書いている『100分de名著』。今月は三島由紀夫の『金閣寺』です。例によって読んだことありません。第一回見ましたが、おもしろそう。
あとひとつは『ドキュメント72時間』です。NHKの番組はおもしろい。ドキュメンタリーは特に。
『ドキュメント72時間』は、そのタイトルどおり、ある取材場所を設定して、そこに三日間(72時間)カメラクルーが張り付いて、そこを訪れる人に取材、インタビューするというドキュメンタリー番組です。
先週見たのは、大きな団地の中にあるクリーニング店、今日見たのは、クラミングジムにそれぞれ三日間密着取材し、そこを訪れる人に「なにしにきてるんですか」「それはどうしてですか」とインタビューしています。
『ドキュメント72時間』に出てくる人たちに、特別な人はひとりもいなくてみんな普通の人たちです。というか、人をことさら特別扱いしない番組づくりをしています。
ほんとにいろんな人たちがインタビューにこたえていて、楽しかったり、悲しかったり、情けなかったり、わずかな時間、その場所でさまざな人生模様が眺められるのがとてもいい。
――いろんな人がいていいんだ。
番組を通じて、色んな生きざまにと出会うことで、わたし自身の生き方も肯定的に受け入れることができるような気がします。
たぶん、これは同じように感じまでいる人が多くて、『ドキュメント72時間』は人気になっているのだと思います。
『情熱大陸』ってドキュメント番組あるじゃないですか。『ドキュメント72時間』とは反対に、ある特定の人に密着取材して、その人を特別な人として再構成、放送するタイプのドキュメンタリーですよね。
『情熱大陸』がおもしろくないとは言いませんが、平凡すぎるわたしには眩しすぎて見てられないんですね(苦笑)
小説にも『ドキュメント72時間』タイプの小説と『情熱大陸』タイプの小説とがあってそれぞれにファンがいると思うんですけど、『72時間』タイプの小説を書きたいですねえ。
えっ、どんな小説かって?
地味でキャラの立ってない小説というかそんな感じのやつです(笑)
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