239カオス 小説を三日間で書く方法
小説を三日で書くことはできますが、書いたものが読むに堪えるモノなのか、書いたところでだれかに読んでもらえるのか、ということについては、わたしも明確な答えを持ち合わせていません。
いま思っていることを書き出してみると……
『書いたものが読むに堪えるモノなのか』
具体的に、だれに読んでもらいたいのかイメージして書きましょう。じぶんの思うままに書いても、読者はあなたではないのですから、さいごまで読み通してくれることはありません。読む人の立場にたって書くことが大切です。
読んでくれる人がだれなのかということは、とても大切なことです。一般文芸のような作品は、たとえよくできていてもカクヨムではウケませんし、逆にカクヨムで大うけの作品を一般文芸誌に掲載したところで、そっぽを向かれてしまうでしょう。作品の価値は、読む人によって変わるから、小説を書くときは、だれ(どういう読書傾向をもった人)に読んでもらうのか明確しておきましょう。
『書いたところでだれかに読んでもらえるのか』
読んでもらえていない人は、友達をつくってよんでもらいましょう。有名作家でないあなたの小説を進んで読もうという人はいません。小説というものは、知っている作家の本だから、友達の作品だから、書籍の表紙が素敵だから、読んでみようとなるものです。
作者、作品、読者、3つのあいだには、なんらかの結びつき――『縁』が必要です。『縁』をもたない小説が読まれることは、たとえそれが大傑作であってもありません。リアルであれ、カクヨムであれ、『縁』を作りましょう。カクヨムでフォロワーさんと仲良くなるとか、小説の公募に投稿するとか、現実の小説講座に通うとか、『縁』の作り方はいろいろあります(もちろん『縁』に恵まれないこともあるでしょうが、ゼロということもまずあり得ないでしょう)。
おっと三日で小説を書く方法でした。
三日で書くことはできます。もちろん、3000文字から5000文字程度の短い小説限定ですが、書けます。
さいきん、カクヨムで三題噺を書かせてもらってます。カクヨム仲間のみなさんから、お題をそれぞれもらって、わたしが短編に仕上げるというやつで、わたしの近況ノートでそのやり取りが読めます。これやると三日で書けます。
書けないのは、アイデアがないからです。お題をいただくと、「アイデアを出さなくちゃ」というプレッシャーがかかり、普段使わない頭を使ってアイデアを考えよとします。積極的に考えれば、アイデアのひとつやふたつ出るものです。「アイデアがない」と考える人は、思いついたアイデアを「これはだめだ」と否定しているのです。そこからもうひと頑張りすれば、アイデアをプロットに変えていくことができるはずです。
プロじゃないんだから、気楽にいこうぜ――わたしは常にそう考えて、書きはじめます。結果として、なんとかなるし、それなりに喜んでもらえる小説が書けたのかなとほっとしています。
あと、三日で書くために、キャラクターの数を絞るということをしています。
一人称のじぶん語りの文章は、みじかくてまとめやすい。逆に何人も登場させてしまうと、文章が三日で書く分量を軽く超えてしまって苦労します。小説は、長く書くより、短くまとめる方が難しいと、文字数縛りがあると実感できます。
「キャラは増やすな」
登場人物がひとりだと、キャラ同士の掛け合いを描けないので、間が持たなくなるのですが、そこは会話に頼らない描写の練習と思って頑張るしかありません。書く人によって、情景描写が得意、心理描写が得意と分かれていると思います。じぶんの得意なほうで小説世界を盛り上げていきましょう。
……。
えっ、やっぱり三日では書けそうにない?
わたしももう少し修行してから、「三日間で書く方法」をバージョンアップできるか考えてみます。ではでは。
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