228カオス まだまだ書き足りない!
なにが?
KACは終わりましたが、まだ書き足りないんですよ。
KACの規定4000文字以内は、ちょっと厳しかった。書きたいことに対して、与えられた領域が小さ過ぎた。思えば、7題目以降のあとがきも書いていない。KAC投稿作の供養のためにも、書き足りない思いをここにぶつけて粉砕していこうと思います。
以下、KACのあとがき&裏話です。どうぞ。
7つめのお題は「21回目」でした。
21回目? 「21」という数字を使って小説を仕立てるのは簡単ですが、もんだいは「どうして21なのか」という点でした。
みなさんそうだったと思うんです。「5」とか「18」とか任意の数字でなくて、「21」という数字である理由を小説の中で消化しないことには、お題に答えたことにならないじゃないですか。
『21回目の卒業式』という小説では、「2021年」ということで処理しようとしたのですが、それが成功したかどうかは読んでいただいた人が、それぞれどう感じるのかに委ねたいと思います。
あと、この小説は、じぶんでは認めたくないと思っていることを、認めてしまう瞬間というのを描こうとしてみたのですがどうでしょう。ここで、それは「平凡」ということなのですが、いろいろありますよね……。
8つめのお題は「尊い」でした。
仰げば尊し――からなのでしょうが。
我が師の恩が尊いなんて、いつの時代のおとぎ話なんだって思っているわたしです。なにかが尊いっていうような感情は、もうずっと昔になくしてしまってました。
結局、『岬にて』という小説で描こうとしたのは、尊いものを破壊し、貶めようとする尊いとは真逆な心でした。やろうとしたことは、社会派で、とてもおもしろかったとじぶんでは思うのですが、評価を見る限りうまく書けていなかったようですね。
この小説に出てくる高城や冴羽という人間は、キ族という人外の種族に対して嫌なヤツとして描いたのですがどうですか、読んでみて「人間を悪く描くな!」腹が立つものなのでしょうか。それとも高城たちこそ許せないと感じるものでしょうか。
9つめのお題は「ソロ○○」。
小説のなかで、ソロデビューとして処理しました。
描こうとしたことはシンプルで――、ソロとはいうけれど、ひとりで何かをなしとげるって簡単にはできないことなんだよ。それでも、きみはひとりでやろうとするのかい? ってことです。
それでも、ひとりでやろうとする元アイドルの女性の話なんですけど、挫折します。でも、あきらめないというお話。
これは、わたしのことでもあるのですが、もっと大きなスケールで考えて、カクヨム作家のみなさんのことを書いているといっていい。小説を書くって、ほんとに孤独な作業じゃないですか。
――ひとりでも負けるな。がんばれ!
10個めのお題は「ゴール」でした。KACの文字通りゴールとなるお題。
これでKACは8作目。
お題を素直にテーマに取り入れて書いた小説はひとつもありません。この流儀は、さいごまで貫き通そうと、8作目はKACでは書く人がいないだろう時代劇にすることをお題がでる前に決めていました。
ゴールという呼称は、さすがに時代劇では使えないので、「あがり」という言葉に置き換えました。すぐに「すごろく」という関連ワードが頭に浮かびます。
作中、「剣術すごろく」なるものが登場しますが、まったくわたしの創作です。そんなものないです。ただ、Wikipediaで下調べをしたときに色々とすごろくを見ましたが、あってもおかしくないですね。ただ、「あがり」が塚原卜伝となっているかは微妙ですけど。
さいごに『青海剣客伝 ―江戸桜日篇―』では、色々と剣客の名前を挙げることができたのが、楽しかったですね。宮本武蔵はだれでも知ってるけど、塚原卜伝や神子神典膳、千葉周作はマイナーじゃないですか。
でも、現代の剣道に連なる修行法をはじめたのは、千葉周作らしいです。司馬遼太郎の『北斗の人』によると(『北斗の拳』じゃないです、念のため)。剣道経験者としては外せない剣豪です。書けてよかった。
ホントKACに参加してよかった。
こんなに書けるとは思わなかったんです。とてもいい勉強になりました。
いつも、「PVが上がらない」とか「リワードが少ない」とか、カクヨム運営には文句ばかり書いていますが、KACに関しては感謝しかありません。ありがとうございました、カクヨム。これからもカクヨムで修行させてもらいます。
と、書いてきてだいぶん気持ちの整理がつきました。供養終わり!
さあ、つぎの小説書こうっと。
https://kakuyomu.jp/users/gigan_280614/collections/16816452219432992199
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