67カオス 人工知能が書く小説

 このあいだ読んだ川上弘美さんの『大きな鳥にさらわれないよう』には、非常に人間らしい人工知能が登場してきました。


 人間らしい人工知能というのは、手塚治虫の『鉄腕アトム』や藤子・F・不二雄の『ドラえもん』に見られるように日本製SFのもっとも日本らしいところです。


 もちろん、川上弘美さんはあえてそんな人工知能を描いてみせたのですが、そんな人工知能と小説についてちょっと考えてみました。






 いまはなんでもAI 、AIとしきりに人工知能の持ち出す時代になりました。なかには人工知能に小説を書かせるプロジェクトもあるとか。


 なんでそんなこと思いつくんでしょうかね? 機械にも人間らしいことをさせなければならないというのは、『鉄腕アトム』が日本人の心に刻んだトラウマなんでしょうか。


 現状、 AIが自律的に小説を書くのは不可能らしいですが、いずれはAIが小説を書いてしまう時代がくると思います。


 人間というもの、思いついたからには、実現してしまいますからね(笑)


 いつのことになるか分かりませんが、いずれ小説や、ドラマの脚本はAIが作るようになるでしょう。そして人間がそれを見て、泣いたり、笑ったりするようになる――どことなく滑稽な感じがするのは私だけでしょうか。


 偽物の人格(AI)が作る偽物の体験(小説)に、本物の人間が感動するのです。本当のことなんて、なにもない。なにもかも作り物のニセモノです。


 そのうちに、その物語の送り手だけでなく、受け手の側も偽物の人間(AI)になる――なんて、シュールなことになってしまったりして。


 カクヨム で書いてる人のなかに、AIな人がいたりしないですよね……。もしかして、読んでるあなたがAIとか。




 えっ……マジで? ホントに!?

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