15カオス 価値観のズレはおもしろさを否定しない

 そろそろ7歳になろうとしているうちの息子は、いま「レゴ ニンジャゴー」にハマっています。


 LEGO(レゴ)とは、大方の人は知っているあのブロック玩具のことです。知ってますよね、レゴブロック。子供の頃遊んだことがある人も多いはず。


 ちなみに私はレゴで遊んだことはありません。四十年前のレゴブロックはかなり高価なおもちゃで、私が遊んでいたのは「ダイヤブロック」かなにかです、きっと。


 さて、息子が夢中になっている「ニンジャゴー」は、忍者とその世界観をテーマにしたレゴブロックのシリーズなのですが、これがかなりカッコよく、子供が夢中になるのもうなずけるなあと、息子に代わってブロックを組み立てながら考えたりしています。


 息子がニンジャゴーにハマったきっかけは、ふたつあって、ひとつは名古屋のレゴランドへ連れていってあげたこと。もうひとつは「レゴ ニンジャゴー」のアニメを見たことですね。


 特にアニメはいけません、この年代の子どもはどっぷりハマってしまいます。YouTubeで見せてあげたことが仇になりました。朝からずっと「ニンジャゴー、ニンジャゴー」といっているばかりか、最近は「クリスマスにはニンジャゴー買って」といいだす始末。「サンタに頼みなさい」とクリスマスプレゼントを父親にねだるのは筋違いだと強調していますが、どこまで分かっているやら。


 と……息子の話ではなく、ニンジャゴーの話でした。


 このニンジャゴーの世界観が、おもしろいのです。どうおもしろいかというと、欧米人が抱いている「ニンジャ」とか日本に対するイメージが、私たちのそれと大きくずれているところがです(笑)


「ニンジャ」はもちろん忍者のことで、わが国の時代劇(戦国時代や江戸時代が舞台であることが多い)に出てくる諜報員や工作員(!)のことなのですが、ニンジャゴーの世界観はまったくそんなことには頓着なしなのです。舞台が日本を真似ているのか、中国なのか、ベトナム辺りなのか、判然とせず理解に苦しみます。

 欧米人にとっては、東アジア諸国の風俗の違いはピンとこないもの、そして、どうでもいいものなのかもしれませんが、なんだか東アジアの文化を馬鹿にされているような気も……。


 けしからん――といいたいわけじゃないんです。


 自分もニンジャゴーみたいなことをしていないだろうかと反省するのも必要かな――と思ったので書いています。そんなことないと思うのですが、自分の思い込みだけは自分自身では気づきようがないですから。


 楽しんでもらおうと思って書いている自分の創作物が、だれかを不愉快にしているとしたら申し訳ないですからね。でも、気づかないよなあ――。これって。

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