14カオス 40年描き続けられるテーマとは
この10月22日は、即位礼正殿の儀が執り行われ休日になりました。めでたい。
天皇が即位されたからといって、なにがめでたいものかという向きもあろうかと思いますが、三十年に一度あるかないかの出来事です。素直に喜んでおきましょう。
さて、二週間前までは今日が休日とは気づいていなかったので、なんだか1日休みを得したような気分です。今日は兵庫県立美術館で開催中の特別展「富野由悠季の世界」へいってきました。
「富野由悠季の世界」は、全国の6美術館を巡回中。兵庫県立美術館は二番目の会場です。
ところで富野由悠季とは、何者か。
アニメ監督、演出家として有名です。代表作は「機動戦士ガンダム」。――というか、すでに現代の伝説となったアニメ「機動戦士ガンダム」の総監督をしていた人として有名といったほうがいいのかもしれない。
私もガンダム世代のひとりとして、「富野由悠季」の名は、特別な感慨をもって見てしまいます。その彼の展覧会なので、行っとかないといけないのかなと、使命感にも似た思いに駆られて出かけました。
おもしろかったですよ。
ガンダムの第1話「ガンダム大地に立つ」の、ビデオをエンドレスに流しているコーナーがあって、しばらく見入ってしまいました。うーん、四十年前にタイムスリップした気分になりました。第1話としてこれ以上ない導入です。最高。
ガンダムだけじゃないですよ。ザンボット3や、Ζガンダム、逆襲のシャア、F91、ダンバイン、イデオン、∀ガンダム……Gのレコンギスタまでたくさんビデオが流れてます。いちいち足が止まります(苦笑)
80年代、多感な年頃の私にとって(いや同年代の多くの男の子にとってそうだったはず)、富野アニメは麻薬のようなもので、当時の私は意識的に距離をとっていました。
――これは冷静に見れない。ヤバイやつだ。
とにかく、富野由悠季のアニメがもつ吸引力は別格でした。この展覧会で展示されていた資料を見ても、富野演出の革新性は明らかです。ティーンエイジャーが新しいもの好きなのは、猫がマタタビを好むがごとし――ですからね。
ガンダムにはじまって、イデオン、ダンバイン、そしてΖガンダムで頂点に達する「富野イズム」は、ロボットアニメの革新といっていいと思いますが、これを資料と映像から感じることができる「富野由悠季の世界」はアニメ好きなら足を運ぶ価値ありです。
ずっと見てると、よくも悪くもこれから私が書く小説に影響を与えてしまいそうでした。楽しかった。
残念だったのは、一緒にいった息子が
退屈してしまって、「帰ろう、帰ろう」とうるさく、後半の展示はほとんど見ることができなかったこと。
小学一年生には、分からなかった?
――アニメめっちゃ、古い。
あー。そらそうでしょうよ。
ガンダムは四十年前のアニメだもの。
四十年かあ、思えば遠くへ来たもんだなあ……。
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