13カオス 結婚を考えているあなたへ

 あなたは結婚していますか。

 独身でしょうか。


 私の印象では、カクヨム作家さんたちの既婚率はあまり高くなさそうです。今回は結婚することの是非について書いてみようと思います。

 これを読めば、「結婚しよう」と思うかもしれませんし、逆に「結婚なんてやめておこう」と考えるかもしれません。


「する」「しない」はともかく、一生のうち結婚について一度も考えないという人は、一人もいないと思うので、ちょっと読んでいってはどうですか。あなたには、あなたなりの発見があるはずです。





 古代ギリシアの哲学者ソクラテスはいったそうです。


 ――結婚するといい。良い妻なら幸せになれるし、悪い妻なら哲学者になれる。


 ソクラテスの妻は悪妻として有名だったのです(笑)


 私は結婚して十数年になります。

 全面的にハッピーではないが不幸ではなく、(趣味で)Web作家をしているものの哲学者になれたわけでもないので、私の妻は良妻でも悪妻でなく「普通の妻」なのでしょう(笑)


 ソクラテスは普通の妻(夫)を持つことについて、なにも言葉を残していかなかったようですが、普通の妻(夫)であっても、哲学者――とまではいかないものの、人生について色々と考えるきっかけを得ることは確かです。


 夫からみた妻(妻からみた夫)は他人です。仮に大恋愛の末に結ばれたふたりであっても、生まれた家族、育った環境はまったく別です。性別による社会的役割にも差があって、ふたりの人生に対する向き合い方は違っていて当たり前です。

 結婚して四六時中一緒にいることになったとしても、人の心の根っこの部分が変わるわけではありません。お互いに(または一方的に)考え方をパートナーとすり合わせていかなければなりません。

 これはパートナーのことを自分のことと同じように真剣に考える人にとって、より大きな問題となるはずです。


 独身のときは、自分のことだけ考えていればいい。好きなことをしていていい。アニメに没頭し、ゲーム中毒ジャンキーであっても問題ないですが、結婚した相手がオタク拒否症だったらどうでしょう。「オタクはやめて」と言われたオタクである彼(または彼女)は考えると思います。自身のオタク的人生を変えるか、変えないのか。パートナーを変えようとするのか、そうはしないのか。変えるとすれば、いつまで? どこまで? どうやって?

 趣味だけではありません。お互いの宗教観や親族との付き合い方、子どもの教育方針など、考え方の食い違いは際限なくあります。その度に真剣に生きている人ほど考えるのではないでしょうか。「人生とは、人と関わっていくなかで、自身が変わっていくことの記録だ」と。


 結婚するということほど、人が他者と深く関わることはありません。ソクラテスが「結婚するといい――」といった意味はこういうところにあるのではないかと思います。





 19世紀、デンマークの哲学者キルケゴールは、


 ――結婚するといい、きみは後悔するだろう。

 ――結婚しなくともいい、やはりきみは後悔するだろう。


といったとか…。


 さて、あなた結婚したいだろうか。

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