『稚児考』 *『弘児聖教秘伝私』などからのあらゆる可能性から稚児の実態を推測する
泊瀬光延(はつせ こうえん)
はじめに
『稚児考』 *『弘児聖教秘伝私』などからのあらゆる可能性から稚児の実態を推測する
弘法大師はあはれなり。こうちごせいぎょうひでんしの男色はじめの始祖となり
梁塵秘抄私より
井原西鶴「男色大鑑」のコミカライズ、現代語訳と江戸の「なんしょく」文化の見直しと解釋が進んで来ている。時代によってその傾向は異なると思えるが、日本には古来から男色の文化があったとされる。その揺籃が「稚児」と呼ばれた中世の少年達である。この男色文化の発祥について考える場合、数多いとは言えないが重要な文献とその考証が存在する。この論考はそれらの資料をもとにして私なりの稚児という生き物の実情を推測するものである。
稚児という少年を愛の対象にする物語の論考に入る前に、男と男という性の組み合わせの大きな概念である「男色(だんしょく)」のおさらいをしようと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます