第二十八話 戦闘
ゴブリン発見を聞き戦闘態勢に入る。
「それぞれ役割通りに」
「了解!」
グレイさんの指示に全員で返事をする。
――フレイ少しいい?
「どうなさいましたかミレイ様」
――皆の力で記憶の操作とかって出来たりする。
「はい。無属性魔法にそのような魔法がありますので可能かと」
――分かった。これでいざというときには全力を出せる。
少し安心する。
「フレイ、ウインディー、ナッシー憑依」
小声で呟く。
他の皆さんも戦闘準備万端。
ゴブリンは一体。手には棍棒を持っている。
検索で情報を見てみると、
ゴブリン
耐性:火 風 水 雷 自然 土
全ての耐性を持っている。
私の顔が少し青くなる。
だが、そんな事お構い内に戦闘が開始される。
「アースエッジ」
「ウォーターショット」
魔道士二人の魔法がゴブリンに向かって放たれる。
だが、それを受けたゴブリンは何もなかったかのようにぴんぴんしている。
「どうして?」
驚いているアキさん。
「あいつは水と土の耐性持っているんだ。それ以外の魔法で攻撃をしろ」
違うよ。そのゴブリンは全耐性を持っている魔法は補助に回さないと。
でもそのことを伝えることが出来ない。もし話したとしても説明が出来ないからである。
それから雷、風、火と魔法が放たれたがダメージを与えることが出来なかった。
「まさか五属性もの耐性を持っているとは」
皆かなり驚いている。
先程からダメージ受けないながらも数発の魔法を受けていたゴブリン。さすがにこちらにも気づき襲いかかってくる。
それに対して、アルさんは盾を構えてゴブリンの攻撃を受け止める。
その隙を突きグレイさんとキリさんが攻撃を仕掛けていく。
それに気づいたゴブリンは一度距離を取るために後ろに下がろうと下瞬間グレイさん攻撃が少しだけだがゴブリンをかすめ、ダメージを与えることが出来た。
「剣での攻撃ならゴブリンに有益なダメージが入る。俺とキリで攻める。メリッシュとアキは援護を頼む」
「了解!」
「アンは攻撃の防御に専念してくれ。ミレイは後衛の援護と隙があればこちらの戦闘にも参加してくれ」
「了解!」
グレイさんから全員に指示が飛ぶ。
こちらの動きが止まったことで攻撃を仕掛けてくるゴブリン。
「アースバインド」
アキさんの土魔法でゴブリンの足を止める。いくら耐性を持っていようと攻撃魔法でなければ通用するようだ。
ゴブリンの足が止まった隙を突き切りかかるキリさん。
だが、土魔法のバインドを無理矢理引きはがし迎え撃とうとしてくるがゴブリンの攻撃はアンさんの盾で防ぎ、その隙を突き腕に一撃を与える。腕を切り落とすまでには至らなかったが大きなダメージを与えられたようだ。
ゴブリンの目つきが変わったように感じた。
ダメージを受けた腕と別の手で棍棒を持ち攻撃を仕掛けてきているがさっきまでと何かが違う。
アンさんが盾を構えてゴブリンの前にでる。
次の瞬間目の前にいたゴブリンの姿が消え、メリッシュさん達の後ろに姿を見せた。
「いつの間に!」
驚きの声を上げるアンさん。
それに素早く反応するミレイは、ゴブリンの前に移動して攻撃を刀で受け止める。
あいている左手で異空間収納からもう一つ刀『雷刀』を素早く取り出し横に一振り。
ギリギリでかわされたがかなりゴブリンに焦りが見え始めた。
そしてゴブリンの意識が私に向いている間にグレイさん達がこちらまで来ていた。
「ミレイ、大丈夫か?」
「余裕ですが、ゴブリンの動きかなり早くなっているようですね」
「みたいだな。何かいい考えでもないか?」
「それなら、私に一つ案があります」
グレイさんに伝えると、
「それで行こう。後は任せた」
「了解です!」
グレイさんから私の考えがキリさんにも告げられた。
そしてキリさんとグレイさんがゴブリンに攻撃を仕掛けるがまた目の前から姿を消す。
だが、グレイさん達が仕掛ける前に探知の魔法を使っていた。そのためゴブリンの逃げた先もすぐに見つけることが出来、その場に姿を現わすと同時に攻撃を仕掛けていく。
不意を突かれたゴブリンは逃げることが出来ず攻撃を受けて消滅する。
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